第7話

先輩の真実
212
2018/03/06 12:54
「…どうゆう事ですか?呼び出したって…」

「……ッ。」

私の質問に答えようとしない江藤先輩。

(一体何を隠してるんだろう…先輩…)

私が悩んでいると、杏美が言った。

「ああもう、焦れったいな!江藤圭!正直に全部吐きなさいよ!」

「……」

江藤先輩は黙ったまま…

「…どうして?先輩…答えてくれないんですか?ほんとに先輩がやったんですか?」

私が我慢できなくなって泣き顔になった。

「…ッ。朝比奈の泣き顔は見たくなかったよ…言うさ…」

「…え?」

江藤先輩は小声で何かを言ったけど私には聞こえなかった。

「言うよ。南雲の事を。」

「え?本当ですか?」

「ああ。話せばいいんだろう…話せば…」

杏美と中島君はホッとした顔になった後、キリッと真顔に戻った。

(うん…ちゃんと真面目に聞いた方がいいよね。)

江藤先輩はゆっくり説明してくれた。


俺は、久しぶりに友達と遊んでた。
その帰り道。

「はぁ~…」
(久しぶりにこんな遊んだなあ~)

とゆっくり帰り道を歩いていた。

ピロリン

あるメールがその時、届いた。

「…は?」

江藤先輩がそのメールを見ると



『江藤圭

今から言うことをしっかり見ろ。



お前の後輩、南雲竜一を高校の屋上へと呼べ。』

そう書いてあったらしい。

誰からのメールかさえも分からなかったらしく無視しようとしたらしい。

そしたら、

ピロリン

またメールが来た。

「チッ、めんどくせー。誰だよ…」

『このメールを無視するのなら、お前の犯した罪もバラしてやる。』

そのメッセージと一緒に送られてきた写真で江藤先輩は脅され、仕方なく南雲を連れていった。

そして、自分は何のことかも分からないまま帰ったらしい。

いや、帰ったのではない。
その、屋上でもめている誰かと南雲を見たそうだ。

そして、南雲は屋上から地上へと落下。

怖くなった江藤先輩はそのまま逃げるように帰ったらしい。



「これが俺のやったことさ。俺は、殺しちゃーいねーよ。分かっただろ?」

「……」

皆が無言になった。

(つ、つまり、南雲は江藤先輩じゃない人に?じゃあ、誰だっていうのよ…)

その無言を切りはなったのは杏美だった。

「あんたはさ、脅されたって言うけどそれってどうゆう意味なの?その写真はなんなの?」

「た、確かに…」

中島君と私が顔を合わせてうなずいた。

「…そ、それは…」

「その写真があんたの犯した犯罪?罪?どっちも一緒だけど、あんた、何したのよ?」

「…それは…」

「写真あるんじゃないの?メールか残ってるくらいだし。見せなさいよ」

その言葉に江藤先輩は何も答えられずただ無言で何も言わない。

「…あ~も~!」

(とうとう杏美がキレちゃった…)

バシッ

机の上にあった江藤先輩の携帯を取って杏美かメールの中身を確認した。

すると、とんでもない写真が…

そのままみんなはそれを見て何も言えず…



- 卒業まで残り25日 -

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