第11話

出逢い 番外編 Feat.中島直人
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2018/03/10 11:48
「はぁ~…」

今日も部活疲れたな…

やっぱり南雲先輩はすごいや。
朝比奈先輩が好きになるはずだよな…

そう。
俺、中島直人は部活のマネージャーの朝比奈真緒先輩が好きなんだ。



中学の入学式の日。

「剣道部って確かあったよな…どこだろ」


突然、竹刀の音がして俺は、すぐさま聞こえる方へ飛び出した。

その武道室を覗くと何やら練習試合をしていた。


「南雲ー!」

「江藤先輩ー!」


と、二人の名前が呼ばれていた。


そして、

「竜一~頑張って!

…ん?」

マネージャーらしき人が俺に気づいて駆け寄ってきた。

「どうしたの?あ、1年か!もしかして剣道に興味ある!?」

その人は微笑みながら俺に優しく言ってくれた。

「は、はい…」

ほとんど声が出ずそのまま逃げてしまった。

そして、同じクラスの伊野小夜が俺に、

「あ、あの!せ、先輩から聞いたんですけど剣道部に入りませんか?先輩方が待ってますよ!」

「…え?」

「あ、えっと…私、剣道部のマネージャーすることになったんです。それで、真緒先輩が…」

「真緒?」

「はい!朝比奈真緒先輩です。
あれ?部活の時に話したって聞いてたんだけど…」

「ああ…俺だ。」

そうか。朝比奈真緒ってこの前の人か。

「にゅ、入部希望です。」

俺は、この放課後武道室に行き朝比奈先輩にそう伝えた。

「はい!是非!
てゆうかごめんね~急に小夜ちゃんに任せちゃって~。私、名前も名乗らず中島君に話しかけてから」

あははと先輩は笑っていた。

そして、最初は1年は剣道部の先輩の試合を見学することから始まった。

そして、俺は見てしまったんだ。

「竜一!はい、タオル。お疲れ様」

「ん?ああ、ありがとう真緒。」

その二人は親密そうに話していた。


その二人を目にして分かった。

(あの二人は付き合ってるんだ…)

伊野に聞くと、結構前から付き合っていたらしい。しかも、朝比奈先輩からの告白から二人の恋仲関係が始まっていた…

それを知った俺は、初めて恋を知って…そして失恋した。

でも、俺は南雲先輩を恨めなかった。
南雲先輩は本当にかっこいいから。

剣道だってだんとつで上手い。
背丈だって…スタイルも抜群で、人気もある。

そんな先輩に勝てる気はしない。

だから、俺は誓ったんだ。

朝比奈先輩を笑顔にする。
最初のころのあの笑顔に。

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