6 月 1 7 日
.Kikuchi Side.
羽「何で従兄妹ってことになってんの?」
『中島に聞かれたんだよ。』
羽「何て?」
『あなたとどういう関係なの?って。』
羽「それで、従兄妹って言ったわけ?」
『しょうがねぇじゃん。関係ないって言ったら怪しまれるだろ。』
羽「まぁね。」
あ。またこの目。
人を見定める目。
羽「まぁ、私らが " 兄 弟 " ってことは黙ってて。」
『あぁ。』
あなたがいじめられてるのを知ったのは
高1の7月。
あなたが部屋で手首に傷をつけてたのを見た。
俺は急いで駆け寄った。
あなたは笑っていた。
精神が安定していなかった。
落ち着いてから事情を聞いた。
そしたら、"いじめられてる。"と言った。
俺は、親に話した。
そしたら、転校を考える。と言ってくれた。
あなたの復讐相手も復讐手段も知ってる。
彼奴らには悪いけど、俺はあなたを大事にしたい。
だから……………
俺はあなたに協力する。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!