第163話

159話
14,291
2021/07/30 13:57






それから3ヶ月。







本当にあっという間だった。









部活は引退し、みんな受験勉強に没頭する毎日。










あの棘もイタズラをあまりしなくなった。







あくまでも「あまり」、ね。











そして今日は二学期最後の日。









高校受験まであと2ヶ月あるかないか。








夏 油 あなた
はぁー…寒っ
五 条 悟
寒っ…ちょ、手袋貸せよ
夏 油 傑
は?何言ってるんだい君は
夏 油 あなた
ちょっと2人黙って





いつの間にか3人で登校することが当たり前になっていた。










毎朝私は単語帳と睨めっこしながら電車に揺られ、その目の前で兄さんと五条が会話という喧嘩をしている。











邪魔。
















夏 油 あなた
あのさ…!?







お尻に感じた違和感。









間違いない。










痴漢だ。









夏 油 あなた
っっ!
夏 油 あなた
(きっしょきっしょきっしょ…!!)
夏 油 あなた
(早く…声出して2人に…)







なんてこった。









あまりのショックと恐怖に声が出ない。












蹴り倒してやろうか迷ったがここは満員電車。







身動きが取りずらい。








夏 油 あなた
…くそっ…!!

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