朝ごはんを食べて横になってゴロゴロしていると
ガチャ
扉が開く音がした
顔をのぞかせたのはさとみくん
私は笑顔でいう
声がゴロゴロしているのは喉のせいだろう
私は言葉をとぎらせながらもいう
そういうとさとみくんが買ってきたばかりの薬を渡してくれた
そういうとうなずいてくれた
薬のせいかな…
眠くなってきた
と言って立ち上がるさとみくん
私はその服の端をひっぱった
キョトンとした目
一応、兄妹なのにそんな仕草にかわいいと思ってしまう
ほんとにびっくりしてるみたい
私はなかなかそんなこと言わないから…
涙目でみつめる
しばらくすると、さとみくんはふふっと笑っていった
そういうと笑いながらほっぺにキスをしてくれる
私は照れた顔を布団で隠しながら言った
やさしい…
私はこんなとこを好きになったのかもしれない…
そっとつぶやく
すると彼も振り向いていった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!