学校帰り。今日はこの後何もないから少し遠回りしてみようと思った。
一緒に帰っている友達と別れた後、いつもとは違う道へ向かった。
それが始まり。
あの時、いつもの道を通っていたらきっと彼には出会えなかった。
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私が違う道を歩いていると、道がまた二つに分かれていた。
右へ行けば私の家…
左には、少し進んだところに家があった。
少し大きいオシャレな家。
でも、普通の家ではない…
表札があるようなところに小さな看板がかかってあった。
文字が小さくて見えない…
私は、綺麗な家に一歩近づいた…
すると、途端に綺麗な粉が舞った。
今は冬。
雪が降るなんて、ここでは全然珍しいことではない。
むしろ、ここ最近雪が降り続けていたから急に降ってきても驚いたりはしない。
でも、今回驚いたのは粉雪が降ってたのがここだけだったからだ。
この道を一歩下がると雪は降ってない。空も綺麗な青空が広がる。
でも、道に一歩入ると綺麗な雪が落ちて溶けていく。
不思議に思いながらも綺麗な家に近づいていき、先ほどは見えなかった看板の前まで来た。
そこには綺麗な筆記体で英語…?が書かれていた。
Poudreuse・chateau
店の名前かな…
なんの店かわからなかったが、とりあえず入ってみることにした。
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カランコロン
そう言って指差したのは若い男の人。
あ、先約いたんだ…気づかなかった(^◇^;)
でも、言われた通り私はその若い男の人の隣に座った。
そう言って男の人は顔を上げた。
途端、時間が止まったような感覚を覚えた。
目の前の人がすごく綺麗だったから。
整った顔でこっちを見上げてくる。
その顔立ちは誰かに似てる気がした…けど…
誰なんだろう。
はい
ようやく思い出しました!
どこかで見たことあるなと思ったら、この方テレビでよく見る山田涼介さんでした。
有名人がこんなところ来て大丈夫なのか…
そう言って山田さんは綺麗な箱の中に可愛い飾りがたくさん置いてある所で止まった。
そう言って山田さんは店長らしき方にスノードームを渡した。
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〜♪〜♪
そう言ってスノードームの並んでいる棚へ向かった。
そこには、季節やイベントなどをイメージしたスノードームがたくさん置いてあった。
どれも綺麗で、細かい材料も多くある。
これを見た人は作った人がとても器用なんだと一発で分かる作品だ。
私はスノードームを作ったお代を聞こうとすると水樹さんは笑って言った。
私は、ただでもらったスノードームを見つめる。
帰り道は遠回りしたくなる……
この日を境に。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。