第104話

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2023/02/27 13:48
桜子side
伊吹慧音いぶき けいね
それじゃあ、また明日遊ぼうね
杏風 絆あすか りあん
ばいばーい!
凜道 桜子
うん。ばいばい
けいねちゃんと、りあんちゃんに手を振る
みんなそれぞれ住み着いてるところに帰る
さくらこは理科準備室。
いつからかさくらこは、お化けになったみたい
足がすけてるの
ママをまってたはずなのに、気づいたら
ママとは違う世界に来てた
最初は全然わからなかった
大きいお兄さんとお姉さんに囲まれて
少しずつ理解した
悲しかったよ。もうママには会えない
ママのご飯も食べれない。遊べない。
でも、けいねちゃんとりあんちゃんが一緒に
遊んでくれるから今はそんなに寂しくないの
普通はお化けになったらてんごく?ってところに
行くけど、さくらこ達はみれんっていう
生きてた時にやりたかったことをやらないと
てんごくにいけないんだって
さくらこはね、全然わからないの
生きてた時にやりたかったことなんて
いっぱい、いっぱいあるの
ママのご飯食べて、一緒にお菓子作って、お洋服買ってもらったり、おもちゃ買ってもらったり、ビーズも欲しかったな。お嫁さんになって、素敵な王子様にであって、かわいいフリフリのドレス着て、お花投げて、プリキュアになって、それで、それで、
凜道 桜子
……ッ!
こんなこと一人で考えてたら苦しくなっちゃう
凜道 桜子
お絵かきしよ
道具をとるために椅子を立ち、棚に向かう




凜道 桜子
ん…?なんだろう。これ
ドアの近くに、
白い細い紙に赤い何かが書いてある紙を見つける。
不思議に思い、拾おうと触った瞬間






ぴかーーーーーーんっ!!!
凜道 桜子
うっ…!
さくらこのまわりが眩しい光で覆われた









しばらくして、光は収まった。が、



凜道 桜子
んっ、んっ!
おかしい。
凜道 桜子
んー!んっ!
全然動けない。紐で結ばれたみたい…
凜道 桜子
なん…で?
怖い、怖い、怖いよ。



けいねちゃん…、りあんちゃん…
ガラガラガラ…!
凜道 桜子
!?
勢いよく目の前の扉が開いた。
銀青 輪夜
あ〜、良かった。
銀青 輪夜
こちらにもかかりましたね。
だ…れ?
さくらこよりずっとずっと大きい



すらっとした男の人
銀青 輪夜
あれ?さっきの男の子よりも小さいですね
さっきの男の子?



さくらこ以外にも動けなくなったの?
銀青 輪夜
確か…かとうじんと言ってましたっけ
かとう…じん?



ちゃんとは覚えてないけど、あの時いた気がする
銀青 輪夜
あなたの名前は?
言わない。言っちゃいけない気がする
凜道 桜子
凜道桜子
銀青 輪夜
そうですか。桜子ちゃんですか
な、なんで?口が勝手に
銀青 輪夜
不思議そうな顔をしてますね
銀青 輪夜
まぁ、いいでしょう。
銀青 輪夜
しばらく大人しくしててください
男の人が、さくらこの顔の前で手を広げ



手をぐーにした瞬間、







さくらこの目の前は真っ暗になって、



そのまま何も考えられなくなった。

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