第27話

💔26
1,001
2021/02/08 13:26
あれから何時間経っただろう。

やっとあなたが出てきて病室に運ばれた...

その間に警察に人から電話がかかってきて、

最悪なことにあなたのお母さんは死んでしまった。

皆には言ってないけど、

あの時に俺があなたの事を守れていたら、

あなたも、あなたのお母さんも

こんな事にはならなくて済んだのかな...って思ってる。
点滴、酸素マスク、色々と繋がれた電子機器。

そんな姿を見てさっきよりも残酷な気持ちになる。

でもそんなことを思いながらも、

これから先、当分の間は入院生活だろう。

着替えやら色々と持ってこなくてはいけない。

皆があなたの事を見守っている中、

俺は樹と一緒にあなたの家まで行き

必需品を取りに行くことになった。
樹「なぁ、北斗。」


北「何?」


樹「さっきはごめん。」


北「あぁ、別に謝ることじゃねーよ。」


樹「でも、本当にあの時の北斗はカッコよかった。」


北「そうか?」


樹「みんな思ってるぜ?」


北「それはどうも、」


樹「それよりも、1つ聞いていいか?」


北「答えられることならな?」


樹「あのさ、北斗ってあなたのこと好き?」


北「は?」


樹「もしかして、そうなんじゃないかなって思ってさ、」


北「何でそうなんだよ笑」


樹「だって、あんなこと言えるのって、
好きだからあんなこともできるし、
言えるんじゃないかな?って思ったから。」


北「俺はただ単にあなたを守るって決めてたから。」


樹「俺はそうは思わない。」


北「樹には分かんないだろ。」


樹「じゃあこれだけ言っておく。
好きって気持ちを守るって言って隠してない?」


北「...」



この時に何も言い返せなかったのはなんでだろう。



樹「まぁさ、何かあったら言ってよ。」


北「あなたが好きなのは樹の方だろ...」


樹「だったらもう1つ。」


北「何?」


樹「俺はあなたのことが好き。
でも、あなたを守れるのは北斗しか居ないって思った。」


北「こんなこと樹には言いたくないけどさ、
あなたって本当は大我のことが好きなんだよ。」


樹「そうだったんだ。」


北「だから、俺がもしあなたのことが好きだったとしても、
俺の方に向くとは思わない。」


樹「それはやってみないと分かんなくない?」


北「分かるよ。」


樹「なんでそう思う?」


北「なにが?」


樹「なんで北斗はあなたが自分の方に向かないと思う?」


北「だから、あなたは大我のことが好きだから。」


樹「それが1番の理由?」


北「そうなんじゃない?」


樹「へー」


北「自分から聞いといて何だよ!」


樹「ちゃんとあなたと向きあいな?」


北「向いてるし...」


樹「まぁまぁ笑」


北「変な奴。笑」
こんなことを話し合いながら

あなたに教えて貰っていた隠し鍵で家の中に入り

必需品をカバンの中に入れて

病院まで戻った。







♡5で更新

プリ小説オーディオドラマ