あれから休みを挟んで年明けの学校。
寝不足の人もいれば、
元気いっぱいの人も居る。
相変わらず年が明けても俺たちに変わりはなかった。
でもひとつ変わったことは、
あなたが早く帰ることが無くなった。
逆に言えば、俺たちよりも遅く帰るようになっていた。
まぁ、俺たちには関係ないんだけど...
俺はそんだけだと思っていたけど、
北斗と樹はあなたが太り始めただの、
あなたについて喋っていた。
俺はあなたのことが嫌いなはずなのに、
本心はちょっと気になる話で
愛の話を聞きながら、
北斗と樹の話に耳を立てていた。
そして、それから1ヶ月。
北斗と樹が話していたように
あなたのお腹はぽっちゃりしていた。
太るとかありえない。
そう思っていたけど、
俺はあることでその原因を知ってしまった。
大「あ、ごめん!教室に忘れ物!」
愛「待ってるから取ってきな?」
大「ごめん!ダッシュで取ってくる!」
俺は愛を待たせないためにダッシュで取りに行くと
教室には1人の人影があって
よく見るとあなただった。
最悪なんてなんて思いんがらも、
ちょっとだけあなたの方を見ると何かじっと見ている。
そんなに真剣に見るものなんて何だろう。
そんなちょっとした興味本心で覗くと...
大「え...」
『ビクッ!』
その手には母子手帳。
え、妊娠してるの?
大「なんでこんなもん持ってんだよ。」
『誰にも言わないで!』
大「いやいや、言った方がいいでしょ!」
『これは私のせいだから、、、』
大「は?」
『いいから!誰にも言わないで。』
そう告げてあなたは走って出て行った。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!