朝食を食べ、皆で体育館へ向かう
多分眠そうな顔を私はしてるんだろうな…
なぜこの人はすぐ人を茶化すんだっ……
スっと私の前に衛輔が間に入って庇ってくれる
私も衛輔の背中に隠れて影から便乗してそう放つ
バッと衛輔を見ると、さからさまに耳が赤い…
ゲシッ
無言での回し蹴りをリエーフに食らわしてる…
みんなどうしてこうも茶化すんだろう
謎で仕方がない……
謎を抱えたまま練習。そしてマネージャー最終日
とりあえず、いつも通りドリンクを準備する
昨日みたいに一気に作るんじゃなく少しずつ作って
運ぶを繰り返す
怪しいニヤリ顔に対抗して私は笑顔で返す
ドリンクを運び終え、ウォーミングアップをする
そう思いながらも、ウォーミングアップを済ませる
まずはサーブ練習から
バシンっバシンっと体育館中に響く
やりたいようにったって……
研磨にボールを渡される
サーブって苦手だったんだよな…
打ち方が独特と何回笑われて来たか分からない…
ふぅー……久しぶりに…
ハンドサーブの構えを取る。
スっとボールを上げ、パシンっ
私の打ち方は、ハンドサーブの時とそんな大差無い
ボールの上げ方
ハンドサーブは基本下から上へ。
私のサーブは、手を広げて上から下へ。
オーバーハンドサーブと言うらしい
ほ、褒めてくれる人が居るなんて……
今までサーブする度に笑われてきた私のサーブが
初めて褒められて嬉しくなった
スっとボールを上げ、大きく腕を回すっ
パシンッ
バンッ
スっ
パシンッ
バンッ
スっ
パシンッ
バンッ
スっ
パシンッ
バシッ
ワザと回転を掛けているのに……たった3本打った
だけでもう綺麗に返されてしまった。
なにやら、少し違和感のある言い方……
そんな事を言い合ってる2人を見て、笑っていると
いきなり背後から話し掛けられたもんだから
ビックリしてしまった
いきなり何を言い出すのかと思えば……
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。