私は、歩いてボールを取りに行く
竜星はボールを拾ってくれた
やっぱり、こういうところ、優しいんだよね
でも、
ほら、やっぱり
言うと思った
口悪すぎ
私も人のこと言えないけどさ、
あんな言い方されたら、こっちもこうなるもんだよ
竜星とは、中学のときからいつもこんな感じ
小学生の言い合いみたいで、なんか変な感じだけど、
どうしてもこう言う会話になってしまう
やっぱこうなるんだよ、いつになっても変わらない
身長イジるのはさすがにうざい
何年このイジり続ける気だよ
0.1センチ伸びたの、中3の頃だし
その時からずっと、このイジりが続いてる
竜星はずっとボールを持ったまま
あーもーうざい
いつからこんなキャラになったの
今までこんな絡んでこなかったのに
今までの竜星でよかったのに
うざい、、
やっぱり嫌な予感がしたわけだ
あー、もう、ほんとうざい
しかも何で高校生になっても下の名前で呼ぶの
そう言って、私は少し前に進んだ
は?何言ってんのこの人
いつからこんなドSになった?
竜星の頭おかしくなった
あーもう、ほんとにうざい!!
私は仕方なく、竜星のところへ行った
竜星はやっぱデカイな、、
なんか、口喧嘩みたい
竜星の顔をみると、少し顔が曇っていた
え、何…
変なこと言った?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!