いつの間に2時間が経ち、お酒を飲んでる大吾くんは酔い気味…かな?
西畑「へへっ、」
大橋「ごめんなぁ、大ちゃん結構酔いやすいねん。俺は強いんやけど…」
『そうなんですね…』
大橋「意外やろ?」
『はい、大橋くんがしっかりしててビックリです笑』
大橋「おい!普段からしっかりしてるわ!笑」
『冗談です、笑』
大橋「ははっ!…あ、俺ちょっとトイレ行ってくる〜」
『はーい』
西畑「……あなたちゃん、こっち来て〜」
『大吾くん大丈夫ですか?お水飲みます?』
西畑「早くこっち」
水を注いで大吾くんの隣に座る。
いつもよりきゅるきゅるした目で見つめてきたかと思えば、グッと腕を引かれた。
西畑「ひとりで泣いてない?またぎゅーする?」
『もうぎゅーされてるんですけど…』
西畑「頑張ったなぁ」
『…っ、』
初めてだった。
恭平への気持ちは今まで誰にも言えなくて、だから私なりに頑張っても誰も褒めてくれなかった。
でも今、ぎゅーして、優しく頭を撫でてくれてる人がいる。
あー、泣きそう…
大橋「ただいまー……え、」
『…!?』
トイレから戻ってきた大橋くんが目を丸くして立っていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。