そう、だよね・・・
私たち、別れたんだった
でも、好きって・・・
え・・・?
やめて
楠野くんは違う・・・
いや・・・
やめて、、
こんな二重人格みたいな・・・もう、いやよ・・・
喉がヒューヒューと息にならない息を漏らす。
息が詰まる。
もう、無理・・・
今度こそ死になさいって?
辞めてよ
まだ、私は。。
私は・・・
何故か口から滑り落ちた
その単語は私には取り消せない。
百合さえも置き去りで教室へ走る。
こわい
いやだ
こないで
近くにいたくない
いやだ
いやだ
いやだ・・・!!
走りながら、そう独り言を言った。
これじゃ、昨日のことがなくなったみたいじゃないの・・・
頬を流れる涙を止めてくれる人もいない
私の心を打ち明けられる人も、もう・・・
もう?
いや、そうね・・・
ずっと前からいなかった
私は、ずっとずっと独りぼっちなんだ・・・
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。