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ー結々sideー
私は晴に泣き顔を見られないように、家に帰った。
晴が私のことを恋愛対象として見てないっていうのは、知ってたけど...
実際に「ごめん」って言われるときつい。
辛い、辛かったけど、自分の気持ちに決着をつけられた。
多分、それでも私はまだ晴のことを好きでいると思う。
きっと晴は私に振り向いてくれることはない。
でも、それでも...晴の隣にいられるなら、私は幸せだと思うんだ。
その時だった。
ーピンポーン
インターフォンがなった。
私は誰かを確認する。
なんだろう。仕事のことかな。
私は玄関に行って扉を開ける。
私と樹さんはリビングのソファーに座った。
ー樹sideー
結々の家のソファーに腰かけた。
...あぁ、そういうことか。
胸がモヤモヤする。
...そっか。俺、結々のことが好きだったんだ。
なんでだろう。
今ならいい曲が作れる気がする。
失恋ないと曲が書けないなんて、最悪過ぎるだろ。
そう言っておきながら結々がフラれたことを喜んでいる自分がいることに嫌気がさした。
何を期待してるんだ、俺は。
結々はきっとまだ晴のことが好きだ。
俺に振り向くわけがないんだ。
だから、俺のこの気持ちは伝えない。
UDUKIの活動に支障が出たら困る。
それに、結々だって混乱する。
だからこの気持ちを隠そう。
あぁ。いい曲がどんどん浮かび上がっていく。
ー続くー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。