彼の歩くスピードが速く必死についてきてたから、ようやく止まれてほっとする
それにしてもなぜ、私のことを?
それに私の家までなんで、、
「あ、あのあなたは」
樹『俺のこと知らないの?ひどいなー』
サングラスを掛けているからはっきりとは見えないけど悪戯そうに彼が笑った
「なんで私のこと知ってるんですか、それに私の家まで」
樹『俺がここの住人だから』
彼が指を指したのは、、なんと私の家の隣のドア。
あれ?最近そういえば隣の部屋に誰かが引越してきたと聞いたような気もする。
でもある程度高級マンションだからそんなに近所付き合いとかなくて気にしてなかった。
樹『挨拶できてなかったけど、顔だけはゴミ捨てとかのときに見たことあったからさ』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!