第30話

好きになったのかもしれない
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2021/08/13 10:44

愛衣「君らの恋バナを聞かせてもらおうか」


愛衣がじゃがりこを片手に言う。


佳奈「真剣な顔してるけどじゃがりこで雰囲気ぶち壊してるよ」


コンタクトを外してメガネになった佳奈が言う。


優「それな?ww」


晩ご飯を食べた後、3人でお風呂に入った。


今はパジャマで布団の上で話をしている。


愛衣「なんかないの!聞きたい聞きたい!」


優「愛衣の話が聞きたいなー」


私は笑って寝転ぶ愛衣の頭を撫でると愛衣は起き上がってドヤ顔をした。


愛衣「私は聞く専門です!」


優「はー!?ずるー!」


佳奈「私気になってたんだけどさ」


黙っていた佳奈が話し出す。


2人で佳奈の方を見る。


愛衣「なになに?」


優「恋バナ?」


佳奈「優と緒方って付き合ってんの?」


優「え?」


佳奈は私と周が付き合っているか聞いてきた。


驚いて持っていたチョコの箱を落とす。


愛衣「あー!私も思ってた!」


愛衣は興奮気味に言う。


愛衣「最近の優と周くん仲良すぎない!?」


佳奈「2人だけの雰囲気がある」


優「い、いやいやいやいや」


私は首を振って否定する。


優「周とは付き合ってなんか、」


愛衣「ほんとー?」


愛衣はニヤニヤして私に抱きつく。


佳奈「付き合ってないんだ」


佳奈は少し残念そうに言う。


優「周は友達で」


周は友達。


でも、私、最近いつも周を探してる。


周が頭の片隅にずっといる気がする。


あの日、帰り道に手を繋いだ時から周を見るとドキドキする。


優「私、好きになったのかもしれない」


私はつい言ってしまった。


言うつもりがなかったことを言ってしまった。


恥ずかしくて消えたい。


顔を赤くして否定しようとすると、2人の目がキラキラした。


佳奈「ほんと!?」


愛衣「優は周くんが好き!」


2人で嬉しいそうに笑って顔を見合せた。


愛衣「やったー!!」


佳奈「やった」


2人でハイタッチをしている。


優「な、なによ、ハイタッチなんかして、」


熱い頬をおさえながら言うと2人が興奮気味に話し出す。


佳奈「私らずっと優の気持ち気になってたの」


愛衣「絶対優は周くんが好きだろうなって思ってたよね!!」


佳奈「うんうん、それに、優が新しい恋をしてて嬉しい」


愛衣「私も嬉しい!!」


優「うん、ありがとう」


私は嬉しくて泣きそうになりながら2人に抱きつく。


3人で笑いながらしばらくくっついていた。


佳奈「優の新しい恋、応援する」


愛衣「優応援隊!!」


2人は頼もしく笑って言った。

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