side 岩本
『…』
岩「きれーだろ?」
『ん。』
今日はあなたと一緒に
海沿いをドライブしていた。
もちろん、事務所からも病院からも
許可はいただいた。
岩「ふっかなら寝るのに、あなたは寝ないんだな。」
『そ、だぉ。』
あなたはリハビリを始めたらしく、
事故当時に比べれば
凄く喋れるようになった。
岩「リハビリは?ちゃんとやれてる?」
『たい…えん…がんぁなか…』
岩「俺も呼んでくれよ?一緒に頑張りたいし。」
『ん…』
海についた。
あぁ、昔はよく来たな。
昔に比べて俺は何かできるのかなって
夕焼けに感動するあなたを
見て、微かにそう思った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。