side:あなた
北「で、ここに来ている、と。」
『岸のことなんて…可愛い後輩だって思ってたし。いや、いいやつなんだけどぉ…』
岸との居酒屋。
から30分。
気まずくなり過ぎた私たちは
解散した。
私はin北斗の家。
北「嫌なら嫌って、言ったあげた方が岸のためじゃない?」
『んー。でも、今後の岸との関わり方、分からないし…』
北「あなた。」
『ん?』
北「あなたは岸とのこと、可愛い後輩としてみてたかもだけど…岸は好きな人、としかあなたのこと見てないんじゃない?」
『…』
北「それに…あなたにだって、好きな人、いるんじゃないの?」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!