夜中に急に目が覚めて、寝れなくなった。こんなことは初めてで、リビングに行こうと思い、起き上がろうとすると、ドアが開いた。ほぼ反射的に寝たフリをする。
入ってきたのはあなたヌナでディノの方に行くのかと思ったら、迷うことなくクプスヒョンの方に向かった。
泣きそうな声がして、驚いた。いつもは弱い所を見せないヌナが、クプスヒョンには見せている。
思わず声を上げそうだった。ヌナがまさか寂しいなんて、、、でも、それはすぐ疑問に変わった。
クプスヒョンのせい、、、?ヌナが寂しいのは、ヒョンのせい、?ますます分からなくなる。
クプスヒョンの焦るような声が聞こえて、布団の隙間から覗くと、クプスヒョンがあなたヌナのことを後ろから抱きしめていた。
なにか分かった気がした。
あなたヌナの泣きそうな声にこの2人がどれだけ苦労してきたかが、滲み出ていた。SEVENTEENを率いるリーダーとして、みんなの頼れるヌナとして、メンバーのお手本であり続けなければならない。
クプスヒョンは、あなたヌナを抱きしめて静かに泣いていた。
俺は、プロポーズの現場を目撃してしまった。そして、このことはメンバーには隠しておこうと思った。
でも、2人には俺の前だけでもカップルとしていて欲しい。そんな思いが頭を占めていて、2人がキスをしたのには気づかなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。