そこから俺たちは3日間帰らずに作業室や練習室で曲を作った。
ヒョン、ここの部分をヒポチで書いてくれますか?ヒョン達が、ヌナにたいしての気持ちを書いてくれればいいです。
あぁ、分かってる。俺達もヒポチの曲を書いてるんだ。後で、聞いてくれるか?
はい、わかりました。
ヒポチで歌詞を書いていると、ウジが入ってきて紙とデモを渡す。目が少し赤くなっていた。
題名は、「울고 싶지 않아」だ。
歌詞を見ると、涙が溢れそうになる。そこには、あなたに対する俺たちの気持ちが現れていたから。
「君を探しに行かないと、探さないといけないのに。今泣いたら、もう会えないかもしれないから」…だって。ジフナ、、そんなこと思ってたんだな。
俺たちのためを思って、目の前から消えたあなたのことを簡単に探しには行けなかった。だから、歌を通して帰ってきて欲しいと言う気持ちを伝えるんだ。
ヒョン、クプスヒョンがヌナに思っていることを歌詞にしましょう。その方が、ヌナに伝わるから。
俺もそれがいいと思う。
ウォヌの声にメンバーも賛成した。
クプスヒョンは、ヌナが消えた時どう思いました?
まだ、聞くのも辛そうにミンギュが言った。歌詞を書くためには、この気持ちと向き合わないといけない。
1番に思ったのは…ふざけんなだったよ。勝手にいなくなって、、何考えてるんだって。あなたが消えても、俺たちは平気だとか、、そんなわけないじゃないか…!それでも、俺たちはアイドルだから…思ってもない気持ちで表面を固めないといけない、。
心にも無い言葉で、嘘をつかないといけない…
いつの間にか止まったはずの涙が溢れていた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。