女「初めまして、宝城千鶴(ほうじょうちづる←勝手に作った名前)です。」
大「…っ!?に、西畑大吾です」
父「…どうした?」
大「…いえ。すみません、少し席を外します」
父「おまっ…」
大「お手洗いです」
縁談会場の部屋を正門と出て、お手洗いがある部屋へ向かった
良「…まさかでしたね」
大「本当にあの女なの?」
良「間違いなさそうやで。これ、見たらわかる」
そう言われて画面を見せられた
そこに映っていたのはあのみっちーを連れ去ったという場所の
防犯カメラに映った車の中にいるさっきの女だった
大「…捕まえたら情報教えてくれると思うか?」
良「さぁ…なんとも言えないけど」
大「とりあえず婚約は一旦保留でデートしませんかって誘えれば…」
良「その前に。あの女の人がここにいるってことは、あの男の子無事ってことなんか?」
大「まさk…」
「大吾さ〜ん!!どちらにいらっしゃいますか〜!?」
大「時間切れかぁ…」
良「とりあえず今日は一緒にホテルでも泊まってみれば?」
大「人生で自分がホテルにエスコートするのは流星だけって決めてんの!!」
良「あー、はいはい。重い人は嫌われるんですよ?社長。」
大「すみません、お待たせしてしまって…」
女「全然!でもいきなりいなくなったからびっくりました」
父「はは、うちの息子がすまなかったね」
大「あの、もしよろしければ2人でお庭を回りませんか?」
女「まぁ!!喜んで!」
かかった。
今まで散々嫌いという噂が流れている人からのお誘いなら勘違いするのも当然だろうな
女「…あの大吾さんってとてもかっこいいですね。今まで出会ったことがないほど輝いてます」
大「ありがとうございます。それに比べてあなたは…ひどく歪まれていますね」
女「…は。?」
大「中学3年生の男の子。ご存知ですよね?」
女「そりゃあ、通学路を通る子たちは…」
大「“道枝駿佑“という名前聞き覚えあるんじゃないんですか?」
名前を出すと少し顔に動揺が現れた
女「さて…誰でしょう。私には聞き覚えなんて…」
大「しらを切るのも大概にしてください。」
「こっちは証拠まできっちり揃ってます」
するとようやく観念したのか、ため息をひとつ吐いて結んでいた髪の毛を下ろした
女「西畑っていうから仲間だと思っていたら、あなたは関係ないのね」
大「…なんの話を。」
女「あの男の子はあなたの父親に金と引き換えだって話を持ちかけられたの」
あぁ、やっぱりあの人だったのか
女「あら?あんまり動揺してないわね。」
大「駿佑はどこに?」
女「そんなに返して欲しいならお金をちょうだい?」
大「お金なんていくらでもあるだろ」
女「違うわよ、働いたって意味のお金が欲しいの」
大「…働く?笑わせるな。。駿佑がどんな思いで逃げてきたと思ってっ!!」
女「…わかったわよ。返せばいいんでしょ?連れ去った家に返しておくわよ」
大「今後一切近づかないでください」
道枝side
流「みっちー!!」
謙「駿!!」
駿「流星くん…?謙杜…?」
いつもと変わらない吐き気がしそうな日々を送って何日が経過したか覚えてないけど、昨日夜に飲まされた水で眠りについた後目覚めたら流星くんと謙杜がいた
流「…よかったぁ。よかったよー!!」
駿「なん…で?」
謙「大吾さん、女の人にみっちーを返せって言ってそしたらこりたのかわかりましたーってなったらしい」
駿「そ…なんだ。」
流「あ、そうそう。見てこれ」
流星くんが見せてくれたニュースの記事によれば
あの後大吾くんのお父さんの色んな事件とかが発覚したらしくて西畑グループは解散したみたい
駿「…ってことは?」
「みっちー!?おきてるやん!!」
駿「大吾くんっ、、!!」
大「はぁー…よかったぁ。(泣」
駿「大吾くん…?お仕事ってどう…」
大「お仕事?あぁ、社長職ならとっくに辞めてきたよ?」
流「…え!?はやっ!!」
「あの涙の別れは!?」
大「今回のがいいきっかけになって色んなところに情報を売ったから。無事潰れてくれたんよ」
駿「あと…その子は?」
大吾くんが来て数分。扉のところでずっと立っている人がいた
大「あぁ、この子?高橋恭平っていうんよ。」
「お兄ちゃんのこと色々探してもらったりして、お世話になった子」
恭「どーも。高橋恭平っす」
謙「…あっ!!そ、それっ!」
恭「…これ?」
謙「ゲームの先着購入特典のっ!!」
恭「もしかして、このゲームやってる?」
謙「うん!それめっちゃ面白いよね!」
なんか2人は息が合ったみたい。
でもなんだか高橋くんって人お兄ちゃんみたいだなぁ
流「あ、そういえば大ちゃんが急にいなくなったから藤原さんって人に連絡しておきましたよ?病院いますよーって」
大「え??」
「大吾!!」
「ちょ、丈くん速いって」
駿「あ、あの時の。」
またまた病室に来た2人のスーツを着た人たち
そのうちの1人は謙杜を助けた時の人だった
謙「あ!あの時にお兄さん!!」
恭「え、大橋くん?」
和「え、恭平!?」
大「ちょ、ちょっと待った!!」
ガヤガヤしていた病室は大吾くんの一言で静まり返った
そこから一人一人自己紹介した結果
大吾くんと藤原さんって人はお友達
高橋くんと流星くんと謙杜と僕は同じ学校
高橋くんと大橋くんは知り合い
その他もいっぱい接点があって
流「じゃあ、回り回ってみんな知り合いみたいなもの?」
和「ほんまやね。これからよろしくね」
丈「お前別に高校生ちゃうやろ!」
和「あ、そっか笑」
いきなり起きたら病院ってびっくりしたけどこの人たちがいてくれてよかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!