西畑side
父「大吾、やはりお前に託してよかった」
大「それはどうも。今日はなんの件で?」
父「あぁ、次期社長になったからには更に西畑カンパニーを代々受け継ぐために跡取りをつくってもらおうとおもってな。相手を用意したんだ」
大「いりません。失礼ですが私には大事にしたい人がいるんです」
父「〝大西くん”だったかな?」
大「あなたには関係ないです」
父「いい加減にしなさい。いつまで高校生気分でいるんだ!
縁談は明後日だ、準備しておけ」
大「………」
父「あぁ、大西くんにもしっかり話しておこう。それでいいだろ」
大「流星に何かしたらっ…!!」
父「もっと早くしておくべきだったな。」
そう言い残して社長室のドアが閉まった
秘書は何かを思い出したのかあの人の後を追って出て行った
1人残った俺はポケットからスマホを出してあかりをつける
そこには流星がカメラを見て笑ってくれた大切な写真が映された
大「…りゅうせっ泣うっ…はぁ。」
こんなにも流星が好きやったなんて…
大「もっと早くっ…気づくべきやったな泣」
流星と約束したんや。いつか必ず流星を迎えに行くって
大「俺は絶対負けへん…絶対に流星に会いに行ってみせるから」
…もしあの人が流星に何かするつもりなら。
こっちだって手を打ってやる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!