第37話

第36話
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2023/07/31 03:00
西畑side


父「大吾、やはりお前に託してよかった」

大「それはどうも。今日はなんの件で?」

父「あぁ、次期社長になったからには更に西畑カンパニーを代々受け継ぐために跡取りをつくってもらおうとおもってな。相手を用意したんだ」

大「いりません。失礼ですが私には大事にしたい人がいるんです」

父「〝大西くん”だったかな?」

大「あなたには関係ないです」

父「いい加減にしなさい。いつまで高校生気分でいるんだ!
  縁談は明後日だ、準備しておけ」

大「………」

父「あぁ、大西くんにもしっかり話しておこう。それでいいだろ」

大「流星に何かしたらっ…!!」

父「もっと早くしておくべきだったな。」

そう言い残して社長室のドアが閉まった

秘書は何かを思い出したのかあの人の後を追って出て行った
1人残った俺はポケットからスマホを出してあかりをつける
そこには流星がカメラを見て笑ってくれた大切な写真が映された

大「…りゅうせっ泣うっ…はぁ。」

こんなにも流星が好きやったなんて…

大「もっと早くっ…気づくべきやったな泣」

流星と約束したんや。いつか必ず流星を迎えに行くって

大「俺は絶対負けへん…絶対に流星に会いに行ってみせるから」

…もしあの人が流星に何かするつもりなら。
こっちだって手を打ってやる
長尾side

洋服と…あっ!歯ブラシか。

謙「こんぐらいかな?」

ピッピッピッ!

10時のアラーム音が鳴ったスマホと共に荷物を持って外に出る

駿の家は意外に近くて自転車で15分程度で着く所だった

謙「あ、おはよー!!」

しばらく漕いでると家の前に駿が立っていた

駿「おはよう。流星くんもさっききたよ」

謙「あ、ほんま?」

俺最後やったんや

謙「お邪魔しまーす!」
 「へぇ〜、意外に広いな」

駿「うん、広い…のかな?多分。」

流「あ、謙杜!おはよー」

謙「もうすっかりくつろいでる笑」

駿「ゆっくりして行ってね…僕の家じゃないけど」

謙「あ!お昼食べようよ。軽いものならなんか作れるけど」

流「じゃあそれ手伝おうかな」

駿「あ、じゃあ。みんなで作ろう!」

というわけで材料を買うためにみんなでスーパーに向かった
…この時はまだ駿があんなことになるなんて。
大切な人がまたいなくなるなんて思ってもいなかった

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