第3話

イジチキヨタカの苦悩
162
2021/12/20 14:41
移動中



シ〜〜〜〜ン
五条悟
ねー、伊地知〜
なんかおもしろい話ないの〜?
つまんないんだけどー
移動時間長くない?
伊地知
は、はい。後30分程で到着します。
そーですね…えーと…
おもしろい話ではないのですが…
お聞きしたかった事がありまして…
五条悟
んー?聞きたい事?なんだよ?
伊地知
お噂に聞いたのですが…
ご、五条さんのお付き合いされてる方が、
そのぉ…お名前がですね
あなたさんと仰ると伺いまして…
五条悟
…で?
伊地知
は、はい…そのぉ…五条さんの
一学年上の方だと…
任務に向かう車で伊地知が聞いてきた。
高専の話でも、1年ズの話でもなく…
五条悟
なんだよ?それが。
伊地知
は、はい…えーとぉ…
さっきからモジモジと…
ハッキリ言わない感じがイラつくな〜
どうやらあなたの事らしいけど。



ドンドンドンドンドン
(後部座席から運転席を足で突く)

※ダメ、絶対ダメ
伊地知
はっ、はい
五条悟
早く言えよ。
あなたがなによ?
伊地知
は、はい…あの、そのぉ…
私ですね、昔
区でやってるテニスサークルに入ってまして…
五条悟
お前の趣味なんか聞いてないんだよね〜
それがなんか関係あんの?
伊地知
はい…も、しかしたら
ご一緒した事がある様な気がしまして…
え"・・・マジ?
五条悟
伊地知、あなたと3つ違うだろ?
だし、学生の時って絡んでないでしょ?
伊地知
あ、はい。私が入学した時は
4年生の方々はお見かけしませんでしたが…
そのぉ…あなたさんが、2年の途中まで
サークルにいらっしゃいまして。
…色々、お世話になったので…
は?
・・・へー。ムカつくーψ(`へ´)ψ
僕の知らないあなたを知ってるって事?
テニスサークルで世話になった?
聞き捨てならねーなー

ヒョコッ(運転席と助手席の間から顔を出す)
五条悟
そんでぇー?
伊地知
い、いやぁ…その、もしそうでしたら
…お、お元気にされているのかと、
思いまして。ハハ(五条さん、こ、怖い)
五条悟
なーんでそんな事、お前に
言わなきゃなんねーんだよっ。
伊地知がテニスて……ねぇ…………
(テニスウェアの伊地知、想像中)
伊地知
は、はぃ…
五条悟
プッ、
あはははははははははははは
ウケるー。ケタケタケタ
テニスしてそー。ケラケラケラ
下手そー。バタバタバタ
伊地知
は、…ハハハハハ。
そ、そんな笑わなくても‥ハハハ
五条悟
ふーん。
(後部座席から運転席のヘッドレストに
顔を乗せる)
伊地知の初恋相手とか言わないでよ?
不快だからさ。ね?
伊地知
ドキッ
い、いえ、あのぉ…///
とてもテニスがお上手で、色々優しく
ご指導いただきまして…私、中学生だった
ものですから、憧れみた…
五条悟
あぁあーーーーードカッ←座る 
(足を組み乗せた足を上下にゆらす)ブンブン
・・・
なーんか胸くそわるーい。
任務行くのイヤになってきたー
伊地知がヘンな話ししてきたせいでさぁ〜
帰りたいな〜
代わり呼んじゃってー
伊地知
す、すみません!
特級案件なんで…子供じゃないんですから…トホホ
五条さんには口が裂けても言えませんが
おっしゃる通り、想いを寄せておりました…

当時。中2の私にも親切にレクチャーしてくださり
とてもチャーミングな方で。だからこそ思うのです!

なぜ故、あのあなたさんが
この五条さんと…と思うのです!
伊地知
少し、懐かしくなりまして…///
五条さん、お気になさらずで。ハハハ…
五条悟
いや、気になるだろ。 ドンッ←運転席蹴る
言い出しっぺのクセに、そりゃないよねー
伊地知ぃ、僕を怒らせたいの?
だしさぁ…
五条悟
何で僕より先に出会っちゃうかな〜?
伊地知
は、はい…?
五条悟
てか何で気安く呼んでんの〜?僕に許可なくさー
五条悟
何で昔のあなた思い出してんの~?有料だよ?
五条悟
テニスサークルとか入ってんじゃねーよ
五条悟
テニスウェアとか着てんなよ。下手なクセして
それにお前さぁ〜
ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ
伊地知
す、すみませんタジタジ(怒ってらっしゃる?)

懐かしむのはいいけど、なんであなたなんだよ。
腹立つわぁー

…にしても
あなたから伊地知の話聞いたことないけどなー
僕に気を使ってたのかな?
まさか、覚えていない・・・とか?

あるかも!ニッ

コイツ顔赤らめてまで、淡い気持ちで
懐かしんでるけどキモっ
あなたが覚えてなかったら……ウケる〜プッ




えーと。




プルルルルルプルルルルル…
伊地知
五条さん?
あなた

はい、もしもし?

五条悟
あー。あなた?今大丈夫?
あなた

うん。どーしたの?珍しいね日中に。

五条悟
今さ、移動中なんだけどー
お前さ、伊地知潔高て知ってる?
あなた

イジチキヨタカ?イジチ…うーん
・・・いや、分かんない。
え、誰?

五条悟
プッまじ?
ないーす、あなたちゃんっ。
あなた

うん。珍しい苗字なら覚えてると思うけど…
ちょっと、記憶ないなー
その人がどーしたの?

五条悟
ククク(笑い堪えてる)
ん?…ククク(堪えてる) 
フフ、こっちの話だよ。プルプルプル
2年まで、フヘッ(←笑いが漏れ出た)
テニスしてたの?
あなた

大丈夫?  あ、ごめん大丈夫
テニスやってたよ。
懐かしいなぁ…何で知ってるの?

五条悟
へー。知らなかったなぁ。
運動嫌いそうじゃない?意外だな。フフッ
ンまっ!分かったよ。また連絡するね。
ピッ



イジチキヨタカよ。

残念だったな…笑わせんなよ
伊地知
お、お元気そうな様ですね!
ハハ…イヤ〜良かったぁ…
五条悟
伊地知〜。お知らせでーす。
あなた、お前んこと覚えてないって〜ニコニコ
伊地知
えぇ〜!そんなぁ〜・・本当ですか・・・
お話もさせて貰ったりしてたんですけど…
五条悟
うーん。記憶力いいんだけどなぁ…
覚えてないみたい〜ひとつも。ハハハ
五条悟
ふつーに「誰?」て言われてたよ〜ハハハ
いやぁ、残念だったね〜
あ、泣いてもいいんだよ。辛いよねーニコニコ
五条悟
って事で
お前、もう二度とあなたの話しすんなよ?
後でマジビンタね〜ヘヘーン
伊地知
えぇ〜!何でですか…
五条さんの性格の悪さは知ってますが
ヒドイっ…ハー
これだけ散々な事言われるくらいなら
勇気を出して聞かなきゃ良かった…
もぅ、私のばかっ
五条悟
なーんでって。分かってるでしょ?ニッ
あー良かった
あなたが覚えてなくって♡


その日の任務はストレス解消。
秒で終了した。




ーendー

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