私は、意識が戻らなかった。何日も──何週間も──何ヵ月も──何年も──そして、これからもずっと
私はまだ、意識が戻らない。あーあ。1回目の結婚記念日祝い損ねちゃった。
私はまだ、意識が戻らない。ちょい、ちょい。もう成人式じゃない?あーあ。成人式であの馬鹿猿共に超名門私立に編入試験満点合格で受かったことを自慢してやりたかったのにー!(#`皿´)
泣いてるところ可愛い。
あ、こんなこと言っちゃ駄目か。
ごめんね。私も目覚めたいよ。
だけど
私はまだ意識が戻らない。
そして、ある日
翔太様が仕事に行ったあと
ー夜ー
私は、意識が戻った。その日は、翔太様のお誕生日の日だった。
周りに人はいない。
よくテレビとかでお金持ちの人が入院するような部屋。
すると、
ということは、高校のみんなはもう卒業して大学生ってこと?クソッ。置いていかれた!人生の四年間を無駄にしてしまった。コミケだって、アニサマだって、声優様のLIVEやイベントだって四年間ぶん行き損ねた!
あっ!翔太様の今までのLIVEやイベントの衣装は?作詞作曲編曲は?マネージャーは?ヘアメイクアップアーティストは?スタイリストは?全部、私以外の人がしたの?私の仕事なのに!四年も無駄にした!
私の目線の先に───
あれっ?なら、結婚記念日祝ってないじゃん。
てか、半分独身みたいだったよね。ごめんね。翔太様。
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どうも。作者です。
第31話【二十歳】いかがでしたか?
更新遅くなってしまって、申し訳ございません。
では、今回はここまで!
また次の更新でお会いしましょう!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。