第4話

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2022/03/23 08:41
ガンッ



       ドカカンッッ
厳重に閉じられた鉄の扉の向こうから、数々の音が聞こえてきた。
それと同時に、たくさんの悲鳴が耳に入る。
ガチャンッ
突然、手足についていた鎖が音を立てて外れる。
体が軽くなったことを感じながら、私はただ無心で外れた鎖を見ていた。
(なまえ)
あなた
殺される、のかな...
『 異変は、何か悪いことが起こる前触れなんだよ。 』
何人目かもわからない隣にいた子の言葉をふと思い出した。
いつもと違うことは怖い。
カチャ
突然開いた扉から差し込む光のまぶしさに、思わず目を瞑った。
目が光に慣れるの待ってから扉の方を見ると、見慣れた白い服を着た人が立っていた。
__研究員だ、やっぱり殺されるんだ。
だが、その人の口から出たのは、予想外の言葉だった。
逃げよう、ここから一緒に。
綺麗な青色の目を細めて笑うその人に、思わず心を奪われた。
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さくしゃ
あと2話くらいで過去編終了です~!!
さくしゃ
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