第2話

そんなつもり……
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2018/11/30 07:48
私が魔法を嫌いになった理由は分かってくれたかな……??







今回はその時の恐怖をなんで知ってるのかを教えてあげるね。













今から3年前……
あなた

どう…しよう……

どんどん魔法の制御が効かなくなってきてる…


このままじゃ……私…、死んじゃうかもしれない……。

足音が近づく…
あなた

え、やばい……誰か来る……!!

あなた

隠れなきゃ!!

カイト
カイト
バレバレ。
あなた

……。

カイト
カイト
何してんの?
あなた

べ、別に何もしてない…

カイト
カイト
その手、何。
あなた

……え?




…な、何…これ……。

カイト
カイト
お前、なんか隠してんだろ
あなた

何も隠してなんかないよ

知らない間に怪我しちゃっただけでしょ

カイト
カイト
言えよ。
お前を守りたいだけだ。
あなた

じゃあ…これ見ても……恐がったりしない…?



(この人を…信じていいのかな…?)

カイト
カイト
しねーよ。
あなた

じゃ、じゃあ…

あなた

我の心に宿る秘められし力…今こそ魔法の力を示せ…封印解除スピアート!!

魔法陣が浮かび上がる
カイト
カイト
え…魔法陣…??
あなた

うん…
恐くなった……?

カイト
カイト
いや、ビックリはしたけど、これがお前にしかない能力なんだろ?
あなた

うん…

カイト
カイト
なら俺は恐がったりなんかしない。
むしろその能力、すげーと思う。
あなた

……え?
最近魔法の威力を私自身が制御できなくなってるのに…?

カイト
カイト
そんなの、これから頑張ればいい。

お前はそれができねーのか?
あなた

でき……できる。

カイト
カイト
じゃあ俺も手伝う。お前が制御しきれるようになるまで。
あなた

ホント……??

カイト
カイト
あぁ。
カイト
カイト
何回でも、俺に魔法がかかってもいい。
あなた

わ…分かった。

それで私はカイトと制御しきれるように訓練を始めた。



その訓練の最中で……私は……














あの人を傷だらけにした……
あなた

ダメ!!
いうこときかない!
カイトは逃げて!

カイト
カイト
ダメだ!諦めんな!
もっと感情を伝えろ!魔法の本当の使い方はなんなのか考えろ!
あなた

でも…!!
このままじゃカイトが!

カイト
カイト
いいから!
カイトはそう言ったけど……




やっぱり私に制御なんて出来なかった…




\ボーン/
カイト
カイト
っ……!!
あなた

カイト!!!!

バタ
あなた

カイト!!!!
ねえ、カイト!!

どうしよう…。






恐い。恐い。恐い。恐い!!





私が…私が制御できなかったから…








お願い……まだ……逝かないで…







恐いよ…1人にしないでよ……。









私が傷だらけにしちゃったんだ……!!







魔法陣も……









この瞬間とき……私の中で全てが傷だらけになった……
────────────────────


これが私が魔法の恐怖を知った理由。






そんなつもり無かった。






まさかカイトを犠牲にするなんて思わなかった……










だからあれから3年は魔法をまともに使ってない。













いや、違う……









































使うのが──恐い──んだ。













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