あなたside
紫耀くん、、
こんなにむなしくなって、、
心に、、すっぽり穴が開いてしまう。
私は、、
勇太がいるのに、一線を越えてしまった事、、
紫耀くんは、こんな関係になってしまった事。
2人の心には、、
イケないこと
が、刻み込まれてしまう。
深夜1時を過ぎた。
このまま泊まってくこともできるけどそんな事したら、、
絶対、、離婚は確実だし。
今からでも、、
帰らなきゃ。
シュンってしてる紫耀くんの顔が脳内に残る。
服を着て、会社の時みたいに、、、
何もなかったように、整えて、、
家へ向かう。
勇太は、、きっともう帰ってきてる。
待っててくれてる?
そんなはずない。
今、、何してる?
家に着いて、遠慮気味に扉をあける。
リビングに行くと、身体を一瞬ビクッとさせた勇太が目に入った。
違う、、
全然違うよ。
勇太のせい、、なんかじゃない。
自分が悪いんだよ。
どうしてだろう。、
上手く言葉が伝えられない。
勇太が、、謝った。
話してもくれないって
きっと、、もう無理だって
思ってたのに。
お昼の時とは違う、、、
優しい勇太で、、
嬉しかった。
けど、、
だからこそ、、
胸がズキズキと痛む、、、、
そうだけど、、違う。
それだけじゃない。
バレるくらいなら、、正直に、、
でも、、
勇太が腕を広げて、私を見つめる。
仲直りはいつもこうやってハグする。
私に、、
そんな資格はある?
NEXT→
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。