前の話
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「ねぇ、知ってる?お寺の入口で”2次元に連れて行って下さい”って願うと本当に連れて行ってくれるって噂。」
この物語は友人のそんな一言から始まった。
『何その噂、、、もはや都市伝説でしょ。』
と私が軽く返すと
「あなたアニメ好きなんでしょ?1回試して
みなよ!笑」
って言ってくるから
『いや〜いくら私でもそんなことはさすがにしないかな、、、笑』
と言った。
だって実際に2次元に行った人の話なんて聞いた事無いし、私の大好きなハイキューキャラは画面上で毎日拝めているだけで幸せなのだ。
___数時間後
私は噂のお寺まで来てしまった。
別に、本当に2次元に行けるだなんて信じている訳ではない。
でも何もしないよりはマシでしょ?!
もしかしたら本当に大好きなハイキューキャラに会えちゃうかもしれないってことでしょ?!
幻覚でもいいから彼らに会いたい!
そんな気持ちがやっぱり強くてここまで来てしまったのである。
お寺の入口に立ち、私は強く願った。
『私を2次元に連れて行って下さい』
そう願った瞬間、私の意識は途切れた。
___
次に目を覚ました時、私は全く知らない神社で横たわっていた。
あれ?私って何してたんだっけ、、、
2次元に行きたいって願って、それから、、
そんなパニック状態になっている私に声をかけてきた人がいた。
「あの、、大丈夫ですか、、、」
怪訝そうに私を見てきたのは
『え?!!ツッキー?!!!!?!!?!』
私が愛してやまないハイキューキャラのひとり、月島蛍くんだったのだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。