第20話

好きの再確認
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2018/08/16 10:57


今でも不思議に思う。



なんで私なんかを好きになったのかって...



きっと、彼は最初から私に気づいてたんだ。
だから素っ気なくて、ずっと目も
合わせてくれなかったのだろう。



それを理解すると余計気まずさが増す。




告白を断ったあと、彼は別の学校に
転校していった。



でも、今はここにいる。



...ってことは、
あなた
戻ってきたんだ
友達1
ねぇ、あなたっ!家まで送って
もらったら?こっから遠いでしょ?
あなた
は!?

変な気を効かせた友達が有岡くんに
私を送ってくよう頼んでいる。
あなた
いやあぁ、あのっ、ちょっと?
大貴
いいよ!送ってくわ!


┄┄┄┄ガシッ。
あなた
へ?


口角をキュッとあげた有岡くんは
急に私の腕を掴んできた。





綺麗な指に大きな手。


掴まれたところが熱をもつ。

大貴
んじゃそういうことで!先、帰るわ!


そう別れを告げると足早に進み始めた有岡くん。



腕を掴まれているからついていくのに必死で

あなた
ちょっと、有岡くん?


ずんずん進んでく彼に何か普通じゃないと悟るけど、その理由が分かるほど、私は勘が良くない。

あなた
ねぇ待って有岡くんッ...
なんか怒ってる?


するとゆっくり立ち止まり、
私の腕を握っていた手を緩めた。

大貴
・・・いや、怒ってるっていうか


目を泳がせて焦っている様子。




いつも偽りのない無邪気な笑顔で、
私の心をドキドキさせる彼なのに


大貴
・・・その


頭をポリポリかきながら、言いずらそうにしていた。

あなた
なに?


優しい性格が言いたい事も言えなく
させてるんじゃないかって、



有岡くんの言葉に耳を傾ければ

大貴
山田と...知り合いなの?
あなた
え.....


彼の口から山田くんの名前が出てきた事に
どうしてなのか疑問が消えない。

あなた
知り合いっていうか、
中学が一緒だっただけで
大貴
もしかして・・・元カレ?


なんでそんな苦しそうな顔で聞いてくるのか。



それに対して、私の心臓もドクドク動きが
うるさくなるだけで...

大貴
いや、ごめんっ、気にしないで!


いつもの笑顔に戻ると何事も
無かったように歩き始める。




.....そんなのずるいって。

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