第17話

ちゃんとした男子高校生
1,097
2018/08/15 12:07


┈┈┈┈キーン コーン カーン コーン ッ



昨日の記憶が頭の中に鮮明に残っている。



さて、どうしたらいいものか。



結局あの後は、家が逆方向って事で
すぐ別れたけど...。




自転車に乗る姿も変に見惚れちゃうし、
「じゃあまたね!」の一言に冷静に保つのが
しんどくて...完全に恋してしまったのだ。
友達1
あなたーっ・・・あなたーっっ?
あなた
へっ?・・・あぁ、なに?


友達の声にボヤーっと返事をすれば
当たり前に心配される。
友達1
ちょっと大丈夫?放課後なったよ?
あなた
・・・ああ


私が彼のことを考えるのに費やす時間は、
世間の時の流れに追いついていない。



慌てて帰る準備をしていると
友達1
ほらっ早く行くよ!!


数人の友達に手を引かれてその場を後にする




今日は翔ちゃんのスイミングスクールが
ないから、プールに行くことはない。
あなた
ねぇ、どこ行くの?
友達1
とりあえずゲーセン行かない?
友達2
賛成っ!!
友達3
安定のゲーセンだねっ


JKっぽく放課後にたまるのはそういった場所だ。
ゲーセンについてプリクラを撮るなり喋るなり...




普段なら絶対しないUFOキャッチャーの
エリアに行けば...
あなた
えっ


普段から意識してるせいか、簡単に
その存在に気づいてしまった。



何が嫌だって先に見つけてしまったこと...
大貴
これ取れそうじゃね?


数人の男子に紛れて、有岡くんは
ちゃんと男子高校生をやっていた。



多分、あっちが先に気づいてたら何の気
なしに声を掛けてくれるんだろうけど...




冷静に考えて無理すぎる。



声を掛けるなんて難易度が高すぎるのだ。

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