きっと彼の事だから優しく
対応してくれるんだろうけど...。
彼一人ならまだしも友達数人に囲まれた
有岡くん、と考えると
愕然と話し掛ける勇気をなくす。
もう一人の友達がそう目を輝かせたのは
有岡くんの隣にいる、背は有岡くんとほぼ
同じ高さだが横顔がとてつもなく整っている人。
焦る私は何にそんな怯えているのか。
勘の鋭い友達にひんやりと嫌な汗が背中を通る。
私の反応に面白可笑しく笑うみんな。
そんなこんなで、いちいち人の恋路に首を
突っ込んでくる彼女達にたじろいでいる時だった。
彼は簡単に私を見つけてしまう。
集団に目を配れば...
歩み寄ってきて私に声を掛けてきた。
なんか今日はこの前と状況が違う。
ガヤガヤうるさい施設とともに...
後ろでヒソヒソ、話しかけてくる
その存在がとてつもなくウザい。
有岡くんに着いてきた友達らしき人も
また超絶イケメンで...
気の利く彼はすぐにメンツを紹介してくれる。
にこやかに微笑んだその人もまた、男子校には
勿体ないほどのモテそうな容姿で・・・
有岡くんの友達を一人一人見ていくと分かる。
カッコイイ人の周りにはやっぱり
同類が集まるんだな、と。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。