でも山田くんが全部悪いとか
いうとそうじゃない。
少なからず、私も絡んでいるわけで、
.....自業自得なのだ。
変なフォローを入れた自分が憎い。
山田くんはまた力なく笑った。
それを言われたら何も言い返せない。
また無責任な事を言ってしまったのだ。
聞き飽きるくらい、私は無意識に
謝っていたのだろうか····
分からない。記憶がない。思い出せない。
不思議だけど、癖って自覚がないものが多い。
それを指摘された時、変にゾワっとする。
その目力で私に穴が開くんじゃ
ないかって思うくらい。
彼はまた、すごい所を突いてくる。
もう心ごと砕けて形をなくしそうだ。
荒くぶつかるその言葉に否定ができないのは、
嫌になるくらい当たっているから。
だって好きに認めてもらう
理由なんて必要はないはすだ。
なのになんでこんな事態を招いているのか...
山田くんが分からない。
分からない自分がもっと分からない。
そのままその場から姿を消した山田くん。
好きな事に理解とか、それがないと
マトモに恋愛もできないのだろうか。
どうしたらいいのか一人で悩んでいた。
山田くんの気持ちが分からないの
だからどうする事も出来ない。
こんな時にも私は、好きな人に
頼ってみたくなるんだ。
彼だったら、なんて答えを出すのか...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。