第3話

私の前に現れた彼
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2018/08/14 06:34


プールサイドを歩きながら我が弟の可愛い姿を探す。
あなた
あっ!いた・・・!!


すぐさまその姿を見つけて手を振れば
おねえちゃーんっ!!


満面の笑みで答えてくれる。



ほら、もう、可愛いったら。



私には彼氏がいなくても翔ちゃんがいるから...
とか友達に言ったら痛い目もらったけど。



本当に癒しでしかない。
あなた
迎えに来たよ!


翔ちゃんの着替えを待って早く一緒に帰ろう。
私は室内のフロアに戻って翔ちゃんを待つ。



今日もそのつもりだったのが...。


大貴
危ないっ!!
あなた
え?


┈┈┈┈┈┈ビシャッアアアッ!!






誰かわからないけど若い男の人の声がして
私が鈍臭いって言うのは認めたくなかったんだけど
あなた
・・・さむっ!!



水を頭から被っていた。




え?なになになになに、どういう事?



誰か説明を頼む。
先生
あなたちゃんッ、大丈夫!?


スイミングスクールの先生が駆け寄ってきて、
今の現状にまだよく分かってないが
あなた
あぁ、多分、大丈夫です


一応そう言った。


冷たい水を被ったのは理解したけど、
私はプールに落ちたわけではない。




じゃあ、何が起きたのか...
男の子1
ありおかのせいだろ!
男の子2
ありおか悪い人ぉー!!
男の子3
翔くんのおねえちゃんにあやまって!



翔ちゃんと一緒に水泳を習っている同い年くらいの
子達が誰かにそう言いよっていた。
あなた
・・・へ?


するとその子達に手を引っ張られて
私の元にやってきたその人。




見るからに子どもじゃない...というか、
どちらかと言えば私と同じ高校生くらい。
大貴
あぁ、えっと、ほんとごめんなさいっ!



掃除をしてホースで洗い流していたのだが、
そのホースが私に向いてしまったのだとか。




深々と頭を下げたその人に、周りにいた
子どもたちはまだ許してないよう。
男の子1
だめーっ翔くんのおねえちゃん
風邪引いちゃうもんっ!!
男の子2
ありおかがよそ見してたからだよっ?
男の子3
もういっかい、あやまって!!


そんな事をブーブー言われてるのに
大貴
あぁ!!分かった分かった!俺が悪かったって...ねぇ本当にごめんね?服、なんとかするからさっ!



嫌な顔せず、どちらかと言えば
子どもたちにも低姿勢。




しかも私にもう一度謝ってくれた。




何この人...なんか、すごい良い人そう。

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