あれから料理を作ったねぎさんは何事もないかのように、いつも通り接してくれた。
私は1人でぼーっとしながら呟いた
チハヤくんが後ろから声をかけてきた
チハヤくんに気づかなかった私は
あの独り言を声に出してしまったことを後悔する
そうやって私は誤魔化そうとする。
そう言ってチハヤくんは少ししゅんとする。
チハヤくんは私の頭をポンポンとする。
そしてそのまま自室に戻っていってしまった。
私はそのあとどうすればいいのか分からず、ぼーっとしていると
フレントくんが声をかけてきてくれた。
そう誤魔化した。
次の瞬間私はフレントくんの腕の中にいた。
フレントくんごめん。これはどうしても秘密にしておきたい。
そう一言残して私は自分の部屋に戻って行った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。