第68話

Episode 68
1,832
2020/11/07 16:03
コトを終え、いつものように蛍の腕枕で横になっていると、蛍が話を切り出した。
月島蛍
月島蛍
別に、君に触りたくなかった訳じゃないから
私
どうしたの、急に
月島蛍
月島蛍
僕があんまり君に触らないって言ってたから
私
ほんの少しだけ、寂しくなったの
月島蛍
月島蛍
僕らしくないけど、君に触れるのがほんの少し怖かった
私
どうして?
月島蛍
月島蛍
僕は、ダメダメだから
だから、気軽に触れなくて
私
蛍、変わったね
月島蛍
月島蛍
どういうこと?
私
前の蛍だったら、変な余裕ぶっかましてたのに
私がそう言うと、蛍は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
少し前までの蛍も大好きだけど、こうして本音を打ち明けてくれる蛍も好き。
私的にはこのまま振られるかも、って思ったし少し安心したところもある。
月島蛍
月島蛍
これから、もっと僕に甘えて
私
蛍こそ、私に甘えてよ
月島蛍
月島蛍
僕は甘えるの苦手だから、無理
私
無理とか言わないで、やってみてよ
月島蛍
月島蛍
気が向いたら、やる
私
やっぱりツンデレだなぁ〜
そう言ってからかうと、うるさいよって言われて唇を塞がれた。
私
急にキスするのはずるいです
月島蛍
月島蛍
何?
聞こえなーい
私
いつもの蛍に戻ったね
月島蛍
月島蛍
さっきもいつもの僕だよ
私
嘘ばっかり
月島蛍
月島蛍
嘘なんかついてないし
くだらないことでこんな風に言い合ったりできるのは、きっと蛍しかいない。
蛍と過ごす毎日を大切に、たくさん笑い合いたいと心の底から思った。
しばらく色んなことを話し、私はいつの間にか眠りについてしまった。

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