第9話

9話_オカルト少女
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2021/03/15 11:45
「ねぇ、都市伝説を解明するなら…
もっと都市伝説について調べないと。」
放課後、結昂と龍弥と帰り道にある自販機の前で話す。
都市伝説を全て解明するには、分からない事が山積みなのだ。
「そうねぇ…スマホで調べてもあんまり出てこないだろうし…」

「いや、そもそも俺も参加予定なのかよ…」

「当たり前でしょ、大ヒントの代償だと思いなさい」

「代償高えよ!!」
あはは、と軽く苦笑した後、私はまた話をし始める。
「でね、都市伝説とか沢山知ってそうな子いるじゃない?
その子に聞くってのは?」

「嫌よ、あの子話しかけにくいじゃない!」
2年E組43番、早水はやみ 流奈るなちゃん。
オカルトが好きで、いつも、1人でオカルト関連の本を読んだり、なんだか怪しげなお守りを作って鞄につけたりしている。

おかげでクラスの人で流奈ちゃんに話しかける人は少ない。

でも、オカルトが好きな分、この学校の都市伝説にはきっと詳しい。
だから、流奈ちゃんを仲間にすればきっと何か分かるはずだ。

私はその考えを結昂と龍弥に伝える。
真っ先に反応したのは龍弥だった。
「なるほどな…
たしかに、そう考えれば俺らへのメリットは大きい。」

「私は反対だって!
あの子生理的に無理!」

「お前なかなか酷えな…」

「結昂ちゃん〜!そう言わずに〜…」
と、何とか言いくるめ、明日流奈ちゃんに都市伝説の事を聞いてみることにした。
「まず、第1に聞くのは…数とかか?」

「数なんてカレハさんも詳しく分からないんだから、流奈が知るワケ無いでしょ。」

「やっぱり…『天使の死神』と『人形少年』について聞くのが1番じゃないかな…?」

「だな、取り敢えず唯一分かってるのがそれだからな…」

「んじゃ、明日流奈に『天使の死神』と『人形少年』について聞き出すわよ。」

「おー!」
それからはただの雑談。
少ししたら辺りが暗くなってきたので、2人に手を降った後全員別々の道へと帰って行った。
次の日。
朝早くに集まって教室に入った私達は、鞄を置き流奈ちゃんの席に近づいた。

椅子に座ってやけに本を顔に近づけて読んでいた流奈ちゃんは、私達に気づいて首を傾げる。
「……何かご用でも…?」

「あのね、流奈ちゃん。
私達に協力してほしいの。」
突然言われ何がなんだか分からないのだろう、
流奈ちゃんは不思議そうに首を傾げた。

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