第13話

1,827
2021/08/20 12:19
一成side


びっくりしたなぁ…拓実くんから
抱きつかれて、しかも好きって言われたし…


何故かあの言葉が自分の中で響いてる。


酔っただけの勢いだと思うけど、
ドキドキしてしまった自分がいる。


ずっとその事が離れない。
汐恩
豆ちゃん
汐恩くんに呼ばれてやっと我に返った。
一成
え、あ、はい
汐恩
ずーっとぼ~っとしてるけど…
どうかした?
一成
えっ!いや、なんでも…//
汐恩
なんや…
汐恩くんが一瞬顔を歪ませる。


でもそれは本当に一瞬で、
汐恩
じゃあ、そろそろ部屋戻るから…
一成
え、はい…今日は
ありがとうございました
そんな僕の声を最後まで聞かずに
汐恩くんは僕の部屋を出て行った。
一成
…どうしたのかな
そんな時携帯がなる。


瑠姫くんからだ。
瑠姫
『汐恩は照れ屋だからね、
少しは構ってあげなよ』
一成
『どういうことですか?』
瑠姫
『汐恩は豆ちゃんが思ってるより
ずっと寂しがり屋で嫉妬深いって事』
どういう事だろう。


さっき汐恩くんが少し不機嫌だったことに
関係があるのかな。
瑠姫
『汐恩は豆ちゃん大好きだからねw』
面白半分で打ったようなメッセージ。


けど何故か汐恩くんのさっきの顔が忘れられなくて。


瑠姫くんがいきなりこんな事を送ってきた事にも
何か遠回しな意味があるのだろう。


まだ、僕には分からないけど。


僕は汐恩くんの部屋へ向かった。


さっき別れたばっかなのに迷惑かもだけど
汐恩くんの声が聞きたくなって。
一成
汐恩くん…
汐恩
豆ちゃん?
汐恩くんは何故か僕が立っている後ろにいて。
汐恩
俺の部屋の前でどうしたん?
一成
えっと…
一成
汐恩くん、どっか行ってたんですか?
汐恩
あー、コンビニにちょっと…










next→

プリ小説オーディオドラマ