第8話

大変
408
2020/07/16 12:19
帰り道を3人で歩いている
私と風花は、家が近く、最後の方まで道が同じだ
奇遇なのか、未来ちゃんの家は、私たちが最後の方に左に曲がる所を、真っ直ぐ行ってすぐの所らしく、近かった
小芝風花
ねえねえ、未来ちゃん、誕生日いつ?
志田未来
誕生日?5月10日だよ
風花ちゃんは?
小芝風花
私は、4月16日!
あなたの誕生日は…
志田未来
知ってるよ
あなたちゃんと話してて、そういう話もしたから
◯月◯◯日でしょ?
あなた

そう!

私たちは楽しく話をして、それぞれ家へ帰った
事件が起こったのは、次の日だった
私と風花と未来ちゃんは、3人で登校してきた
クラスに入ると…


誰かの机と椅子が乱暴に倒されていた
あなた

え…

小芝風花
え…
声が重なった
倒されていたのは、私の席の横
そう、未来ちゃんの席だった
あなた

なんで…

なんで、未来ちゃんがこんな目に遭わなきゃならないの?
疑問はそれだけではなかった
その近くで浜辺さんが泣いていて、浜辺さん以外の人は誰1人、教室にいなかった
小芝風花
どうしたの?
浜辺美波
実は昨日、志田さんに助けてもらったんです
私、女子たちに避けられてて
昨日も危なかったんですけど、そこに志田さんが来てくれて
こんな私を助けてくれたんです
これまであの女子たちが見てきた中で、私を助ける女の子なんていなかった
だから、あの女子たちは、志田さんのことを、憎んでしまったんだと…
私のせいで…
小芝風花
あなたのせいじゃない、大丈夫
私は未来ちゃんを横目で見た
未来ちゃんの目から、悲しみの小さな粒がこぼれるのが分かった



そこへ、倫也と隆君(隆之介)が来た
神木隆之介
どうしたの、そんなとこに突っ立って
中村倫也
教室さっさと入れば?なんか邪魔なものでも置いてあんの?
私たちは何も言わなかった
突っ立ったままだった
風花は、泣いている浜辺さんの背をさすってあげていた
何も言わない私たちを不思議に思ったのか、倫也と隆君は教室を覗いた
倒れている机と椅子が見えたらしい
中村倫也
なんだよこれ
神木隆之介
他の人達は?

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