音楽が流れ始めそれに合わせて華麗なダンスを披露する。
ヒップホップだから激しいダンスで華麗じゃない?
そんなの分かってるんだよ。
でも私は一つ一つの振り付けを綺麗にこなしていった。
私の背後に映る映像、それは烏野の皆と合宿で仲良くしてくれた人達との写真だ。
勿論動画だって皆最初は喜んで撮ってくれた
あの人達へ向けて。
そして、その次はお母さんとお父さんの写真。
私は今までダンスをする事を拒否され続けてきた。
それでもしたくて、自分に少しでも自信を付けたかった。
認められたかったから。
私は息を切らしながらも一生懸命に踊った。
歌詞には皆への思いが詰め込まれている。
私の人生が変わったのは皆のおかげで、今踊れているのも、生きているのも
" 全 部 み ん な の お か げ な の "
こんな幸せな事があるの?
いいや、あるから今私が居るんだ。
皆、見てる?私今皆のために踊ってるんだよ
認めてください。
こんな愚かな私を。
私が踊り終わる頃会場には涙を流している人が殆どだった。
気付けば私も視界が滲んでいた。
それでも泣いている所は見せたくなかったから、汗を拭いていると見せ掛けるように涙を拭いた。
帰ったらなんて言われるかな、笑
勝手に写真晒すなとか言われるんだろうな、
御免なさい。
そして、審査員の判定が出た。
1人目
10点
2人目
10点
3人目
10点
4人目
8点
5人目
10点
司会「という事で、今大会最高得点を出したMs.泡瀬に盛大な拍手を!!」
会場には沢山の拍手が溢れた。
あぁ、なんて幸せなんだろう。
そして優勝賞品のトロフィーと金メダルを貰った。
本当に現実なのかと疑ったが、
現実は現実なのだと理解した。
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投稿サボってました、すいません((
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。