第14話

嫌われ④
12,612
2019/12/26 04:23
チュンチュン
外にいる雀のさえずりで私は朝を迎えた
『、、、そうか、今日か』
今日はこれからの私の人生が変わる日かもしれない
いや、このまま嫌われるのは御免だ
ああはやく誤解を解いて、しのぶさんとまたお茶がしたい
蜜璃ちゃんと甘味処へ行きたい
伊黒さんに、鏑丸を触らせて欲しい
煉獄さんと話がしたい
宇髄さんの寝顔に嫁さん達と落書きして皆で笑いたい
やりたいことが沢山ある
そう思っていると、急に元気がでてきた
立ち上がり身支度を済ませる
『(朝ごはん何にしよう、、、)』
コンコン
おにぎりかな、、、?などと考えていると屋敷の扉がノックされた
『は~~い』
出てみるとそこに居たのは義勇さんだった
『珍しいですね!、、、お腹空いてます?笑』
匂いを嗅ぎとってみると空腹の時の匂いがした
冨「、、、空いている」


義勇さんを中へと案内し、とりあえずお茶を出す
『、、、義勇さんが来てくれたから鮭大根にしますね』
冨「、、、!!」(パァァァ
『(嬉しそう、、、)』
『ちょっと待っててくださいね、』と声をかけ台所へと向かった

~料理省略~
テーブルに二人分の朝食が並んだ
ほこほこ炊きたての白いご飯に、作りたての鮭大根
冨「、、、」(ムフン
並べられた朝食を見た義勇さんの顔は満ち足りていた
『お口に会うでしょうか』
冨「、、、頂きます」(パクリ
何回か噛んだ後義勇さんの顔が明るくなった
冨「美味い、自分で作るよりも美味いぞ」
『!それは、良かったです!では、私も頂きます』
食べてみると案外美味しくできていた
『お、意外と美味しいですね』
冨「美味かった。ご馳走様。、、、あなた」
『はやいですね、笑、、、なんですか?』
冨「、、、信じてくれる人ができて、、、良かったな」
『!はい!義勇さんが最初に私のことを信じてくれたからですね、きっと!』
冨「!」
『私、義勇さんがいなかったら今頃この場に居ないと思うんです、だから!ありがとうございます義勇さん!』
冨「、、、俺は俺のしたかったことをしたまでだ」
『(ちょっと照れてる、、、)』
義勇さんはしっかり茶碗を洗って返してくれた後、「あとでな」と言い残して戻っていった
『(ちゃんと洗ってくれるんだ、、、笑)』
私は残っていた鮭大根を口に放り込み、茶碗を洗った
洗い終えると一息ついてあ、と思い出す
『(炭治郎くん、元気かな、、、)』
時刻を確認してみるとまだ9時になる前だった
匂いは覚えてるし、移動の中で匂いを辿れば着くかな
そう考え私は拾の型を使った


ヒュン
着くと藤の家紋の家だった
女将「あら、、、これは鬼狩り様」
『!ああ、いえ、こちらの宿に市松模様の羽織を着た少年はいますか?』
女将「ああ、それならご案内させていただきますよ」
女将さんは快く案内してくれた
炭治郎くんが居たのは別館(そういうことにしておいて)だった
『(、、、3、、、いや3人に鬼1人か)』
あの屋敷_あの任務の時の木の箱からした匂いと同じだ
『(まあ、炭治郎くんが訳もなく鬼を連れて歩く事はしないか)』
あれやこれや考えていたら女将さんに「着きましたよ」と言われた
『!ありがとうございます』
女将「では失礼致します」
女将さんは戻っていった
匂いのする方へ行くとワイワイ声が聞こえた
『すいませ~~~ん!炭治郎く~~~ん』
一声かけると、黄色い頭の子が出てきた
?「ギャッ?!ちょっと炭治郎?!なんでこんな美女に名前呼ばれちゃってんの?!はぁ?!いいご身分だなぁ!」
その黄色い頭の子は汚い高音を出し始めた
『しーーー』
聞こえないみたいだ
黄色い頭の子に近づいて唇にそっと指を添えた
?「ッ!(はやい、、、!)」
『ちょっと、、、静かにしようね?』
?「ひゃい!!け、結婚してください!!!」
『け、結婚?!』
すると黄色い頭の子が倒れた
『エ"ッ?!』
猪「おい紋逸!、、、ってア"ァ?!誰だテメェ!強そうだな!そうだ、俺の名前を教えてやる!嘴平伊之助だ!」
『お、おぉ、、、伊之助くんね、、、』
あの時の猪くんは伊之助くんだったのか
真っ直ぐにしか進めなさそう、、、(失礼)
炭「こら伊之助!また善逸に、、、ってあなたさん!」
怒りながら出てきたのは炭治郎くんだった
『あ!炭治郎くん!元気だった?』
炭「ハイッ!肋折れてましたけど!」
『まじか~~!痛いね!、、、治してあげようか?』
炭「え?そんなことできるんですか??!!」
伊「すげえ!」
『まあ、、、!ごめん、黄色い頭の子さっきからすごい顔で見てくるんだけど』
?「えへへへへへへ」
炭「こら善逸!気持ち悪い顔であなたさんを見るな!」
『善逸って言うんだ』
善「えへへへへへへ」
伊「気色悪いぜ!」
善「急に酷くない?!何なの!?もうやだ!!」
『情緒不安定だね~~善逸くん』
善「えへへへへへへ」
炭「女の人を前にするとこんな感じなんです」
『ダメじゃん笑ピシッとしてたらカッコイイのにね~』
何気なく言ったその言葉
その瞬間善逸くんが急にキリリとした顔になった
『アハハハハハハ!ヤバい!単純すぎる!ちょっと善逸くん、しっかり!!笑』


善逸くんいじりが楽しすぎてついいじりすぎてしまった
『だめだ、、、面白すぎる』
そう思いながら時刻を確認すると9:45だった
まだ大丈夫か
『あ、そういえば肋治すよとか言ったね私』
炭「はい、、、そんなことできるんです?」
『まあできるっちゃできる、、、でも最中はなんとも言えない気持ち悪い感触になるけど』
骨や身体の中の時間を戻すとめちゃくちゃ気持ち悪い感覚になる
、、、前に宇髄さんにやったら気持ち悪さで吐きかけてたな
いけないいけない、今は思い出す時じゃない
炭「、、、」
伊「俺にそれ、してくれ!」
『え、でも、、、伊之助くん確か触覚が優れてるんじゃないの?』
伊「そうだ!俺にできねーことなんてねぇぜ!」
『そっか~じゃあ、するけど、ホントにいい?』
伊「いいって言ってんだろ!」
『わかった、じゃあその猪取れる?』
伊「イヤだ!」
『どうしても?』
伊「、、、」(スッ
伊之助くんは渋々猪を取った
『エ"?えっと誰?(困惑)』
目の前には美形の子
『ちょっと喋ってみて』
伊「俺の顔に文句でもあっかよ?!」
『伊之助くんだわ』
善「詐欺だな」
炭「こじんまりしてて俺はいいと思うぞ!」
伊「うるっせぇ!」
『おおぉ、、、じゃあ横になってくれる?そこでいいよ』
元気よくバフっと布団に横になる
腹の傍に座った
『ごめん撫でるけど、いい?』
伊「我慢ってやつだろ!できるぜ!」
『ありがとう』(ニコッ
手を伊之助くんの肋の位置に添える
ススっと撫でて折れてる位置を確認した
『行くよ。目は瞑ってた方がいいかもしれない。あと、相当気持ち悪いと思うから覚悟してて!身体強ばっても大丈夫だから』
そう言うと素直に強ばる伊之助くんの身体
『(なんだかんだ素直だな)』
『行くね。 時の呼吸 参の型 前時まえとき
骨の折れてる所が時間をさかのぼっていく
折れてる1日前に戻したから大丈夫だろう
完全に終わるまで手を添え続ける
伊之助くんの顔の方を見るとやはり気持ち悪そうにしていた
『がんばれ、』(ナデ
そっと撫でてやると幾らか顔の表情が和らいだ
腹の中の感触が収まり、終わったことを確認する
『よし、終わったよ伊之助くん!頑張った!』(ナデ
頭を撫でる
伊「ッゥ、、、気持ちわりぃ、、、」(ホワホワ
『ごめん、でも痛くないでしょ?』
伊「、、、!おう!すげえぜ!治ったぜ!ツヤツヤのどんぐりやるよ!」
そう言って伊之助くんは巾着の中をまさぐると手を差し出してきた
下に手を出すとコロリと転がるツヤツヤどんぐり
 『くれるの?』
伊「くれてやる!」
『へへ、ありがとう!』
善「、、、気持ち悪いの?!ええやだ、、、やだけどあなたちゃんに触ってほしいいい」
『あはは、、、笑』
善逸くんは悩み悩んだあと「する」と決断した
『じゃあ、善逸くん。上脱いで』
善「エッ?!////あなたちゃん、大胆!」
『えぇ!違う!素肌の方がマシなの!もっと気持ち悪い方がいい?』
善「やだ!、、、でも恥ずかしぃ~~~~」
『(、、、今は10:10か。40分までには帰らないと)』
『じゃあ、脱がすまで』(バッ
秒で善逸くんの上を剥いだ
炭、善「、?!」
『横へ』
善「なります」(シュッ
『じゃあ、行くよ。身体強ばっても大丈夫だからね』
骨の折れてる位置を撫でて探す
『(見っけ)いくよ、時の呼吸 参の型 前時』
肋の位置の所が違和感を訴える
善「っはァ、ウウッ」
『ごめん、がんばれ!』(ナデ
やはり撫でてやると顔が少し和らぐんだ
善逸くんは伊之助くんより折れてる本数が少なかったのですぐに終わった
善「気持ち悪かったよお~~~~!」
『頑張った頑張った!』(ナデ
善「えへへへへへへ」
デレデレして善逸くんは厠に向かっていった
残るは炭治郎くんか
『炭治郎くんは、やる?』
炭「はい!、、、あなたさん、今寂しいですか?」
『え、、、うん、寂しいかも。大好きな人達と話せなくて。炭治郎くんには隠し事出来ないなぁ』
炭「、、、俺でよければ協力します!」
『、、、ごめん。めちゃくちゃありがとう!でも、大丈夫。それも今日で終わらせる!』
炭「え、」
『ほら、時間ない!炭治郎くん、上脱いで!』
炭「は、ハイッ!」(上脱ぐ)
炭治郎くんはきっと長男なんだろうなぁ
横になってくれた炭治郎くんを見て思う
『じゃあいくね。時の呼吸 参の型 前時』
炭「ウゥッ、、、」
炭治郎くんは折れてる本数は伊之助くんより少ないけど、撫でてあげた方がいい気がする
『、、、炭治郎』(ナデ
炭「ぅ、、、」
いつも我慢ばかりしてるんだろうなぁ
そう思っていると前時が終わった
ムクリと身体を起こす
『、、、えらいよ、炭治郎は』(ナデ
炭「!、、、ありがとうございます」
『よし、終わったね!じゃあ、私帰る!』
善「帰っちゃうの?!」
『うん!炭治郎くん、私、今から頑張ってくるの。
炭治郎くんはきっと長男気質なんだね、多分!抱えすぎは良くないから、2人に話して楽になった方がいいよ~~~(^^)
でも3人で助け合えばなんだってできるよ!』(ニパッ
かまぼこ「!!」
『じゃあ、3人とも。次会うときはいつかな?
辛い時があったらさっきの気持ち悪さ思い出しな!全然平気になるからね!
じゃあ、''またね!"』
私は笑顔で3人に手をふる
時刻は10:28だった
『時の呼吸 拾の型 時空移動』(シュルン
かまぼこ「!?」
伊「きっ、消えたぜ!!?」
炭「、、、(あなたさん、ありがとうございます!そして、頑張ってください___)」
善「、、、色々凄い人だったな」


ヒュン
屋敷の前へと戻ってきた
実「よォ」
後ろから声をかけられた
『不死川さん!』
実「他の奴らには先に話して、鴉を飛ばしたらここに来いって言っといたぞォ」
『!不死川さん、ありがとうございます』
実「、、、おれは感謝言われる側じゃねェよ」
『いいえ、でも、、、』
実「いいったらいいんだよォ、お前も頑固だなァ。、、、そろそろ来んじゃねェかァ?」
不死川さんがそういった直後に鴉が飛んできた
鴉「時柱ァ!光柱の屋敷へと向かえェ!光柱の屋敷へと向かえェ」
実「ほらよ、あとは任せろ」
『お願いします、不死川さん!では、私行ってきますね』
不死川さんに別れを告げ、ひかるのいる
屋敷へと向かった


🐔
🐔
炭治郎達に会う話入れたらめちゃくちゃ長くなった、、、!
不覚、、、!(クソ)ごめんなさい!
次回、嫌われ最終回?!
果たして、あなたちゃんは信じてもらえるのだろうか?!
真実は、いつもひ○つ!!((
¨
¨
《大正コソコソ話》
あなたちゃんが炭治郎達の元へ行く前に、不死川さんが義勇さんに謝ったらしいよ!
仲介はあなたちゃんと悲鳴嶼さんがしたんだってさ~~~

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