第77話

シアワセ【嘴平伊之助】
6,304
2020/05/22 15:27
🐔
🐔
伊之助と恋仲設定!!
『』あなた
「」伊之助



『伊之助!!非番だよ!休みだよ!!』
伊之助に駆け寄ると、縁側で寝ていた体を起こした
「なんだ!それ!美味えのか!!」
『ちーがーう!今日は任務お休みなの!だから一日中一緒に居られるよ』
私がそう言えばパアアアと顔を輝かせた
「ホントか!ずっと一緒か!!」
『うん!(可愛い…)』
ホワホワしている伊之助の隣に座る
「じゃあ、今日はあなたと色んなことができるってワケだな!!」
『うん!色んなことって何する?街にお出かけ?』
「違ぇ!どんぐり!ツヤツヤのでっかいどんぐり探しに行くぞ!!はやく!!」
私の手を引っ張って、フスフス鼻を鳴らす
伊之助は私と二人でいる時は、イノシシの被り物を外してくれるのだ。
だからもう顔が良いわ良いわ、大変です。
山に着くと、キョロキョロ辺りを見回してどんぐりを探す
『ないね~~~』
「ある!!」
足元を見て歩いていると、太陽に反射して何かが光った
『ん…』
拾い上げて見ると、ツルツルの石が落ちていた
『伊之助、ツルツルの石あった』
「石ィ?」
伊之助が私の横から顔を出し、石を眺める
「ツルツルだ!!」
指で石のツルツルさを堪能してる。可愛い。
『伊之助はどんぐり見つけた?』
「二つ見つけた!!」
『はやいね』
「当たり前だろ!!おれはあなたの番だからな!!」
『可愛いけどそれは関係ないのでは』
「あるッ!!」
『そっか~』
こんなちぐはぐの他愛もない話をして、数時間が経った
『伊之助…そろそろ帰らない?』
どんぐりを探して山の裏側まで来てしまった
「ツヤツヤのどんぐり!!!」
伊之助がさっきまで集めたどんぐりを全部落として、一つの大きなどんぐりを掲げた
「見ろあなた!ツヤツヤのでっかいどんぐり!!!」
伊之助はどんぐりを私の前に差し出して、すげえだろ!と胸を張った
『わ、凄い伊之助!これめっちゃツヤツヤピカピカじゃん!!流石!!』
「……!!!!」(ホワホワ)
『お目当ての物は見つかったし、帰ろ伊之助』
「オウ!」
そう帰ろうとした時、手に暖かい感触
『うお?』
「手繋いで帰る!!!」
『!いいよ、手繋いで帰ろう』
握られた右手をギュッと握り返して歩き始めた
『…?なんか花のいい匂いがするな』
「花?」
『うん。ちょっと行ってみようよ、』
「おう!!行くぞ!!」
ちょっと回ってみると、そこには綺麗な花畑があった
ヤマルリソウと言う山に生える正式には草。
青い花で、一面が埋まっていた
『わあ…ここだけ切り取ってあるみたい…』
「すげえ!!すげえ!!」
『ねえ、この色伊之助の色みたい!!』
「なんでだ?」
『なんでだ?…なんでだろ…そんな感じがするから!』
「あなたがそう言うならそうかもしれねぇ!」
『…一本だけ貰って家に飾ろうよ』
ありがとうございますと声をかけて一本プチッと取る
『帰ろう伊之助』
私は左手にヤマルリソウ、右手に伊之助と手を繋ぎながら帰った


帰ってきた頃にはオレンジ色が辺りを包んでいた
「腹減ったーーーー!!!」
『私も』
「あなた!天ぷらにしようぜ!!」
『ふふ、いいよ。じゃあ蕎麦も作ろう』
家の中に入って私は台所に立った
料理を作り終え、二人分の食事を机に運ぶ
『どうぞ~~』
「うまそう!!やっぱあなたの作る飯が一番うめぇ!!」
『ありがとう伊之助!まだ食べてないけど…じゃあ、いただきます』
「いただきます!!」
伊之助は天ぷらを一口食べて、目を輝かせた
「うめえ!!!!」
その様子にふふ、と笑いがこぼれる
「?何笑ってんだ?」
『いやぁ…伊之助とご飯食べれて幸せだなって』
すると伊之助はホワホワした後、
「俺様もッ!シアワセだ!!」
『ふふふふ』
居間の横から見えるお月様を二人で見ながら、夜ご飯を食べる
『ふふ…夜ご飯食べたら一緒にお風呂入ろっか』
「!おう!入るぜ!」
『あっ、だからって早食いしない!死んじゃうよ?』
「グワハハハハ!!うめえ!!!」
『そうかいそうかい』


_こんな和やかな時間がずっと流れていきますように_
そう月に願いながら私は蕎麦を平らげた



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さっきから読み返してるんですが、ちょっとおかしくなってるところがありました。

訂正 2020 5/23


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