第82話

また③【伊黒小芭内】
5,929
2020/05/01 04:40

╴伊黒 side ╴
伊黒「此処だ」
『わ、伊黒さんぽい…!!』
白と黒を基調とした家に驚くあなた。
『一軒家なんですね、私アパートですよ』
伊黒「…中に入ろう」
当たり前だろう、あなたとの結婚を見越して一軒家を買ったんだ。
始業式が終わったあと、あなたから話を聞いた。
俺を見るまで、薄らしか覚えてなかったこと。
でも俺は何故か頭から離れなかったこと。
そして何故かこの職業に惹かれていたこと。
あなたは俺の家に興味津々な様子だ。
『あ、!私が夜ご飯作りますよ!伊黒さんの好物もバッチリ覚えてますから』
そう言って得意気な顔をすると、手を洗っていた。
伊黒「冷蔵庫、開けていいぞ。あまり入ってないかもしれないが」
少食だが、あなたと前世で付き合ってから段々食べるようになっていた。


伊黒「久しぶりに、食べるあなたのご飯はやはり美味しいな…」
『…!伊黒さん…泣いてるよ…』
伊黒「…!」
ポタリとテーブルに垂れた雫を見て、思わず笑った。
伊黒「すまない…泣くつもりは無かったんだが…」
『大丈夫…私も泣いてる』
伊黒「…あなた」
『はい』
俺はカバンの中から、指輪の箱を取り出した。
あなたの横で膝を着き、箱を上に出した。
伊黒「あなた…あの時は最後まで言えなかったが…改めて。俺と結婚してください」
『…!!』
あなたは、ふふっと笑って椅子から立ち上がった。
『勿論ですよ、伊黒さん…いや、小芭内さん!!私を貴方の妻にしてください』
伊黒「本当か…!あなた、左の手を出してくれ。指輪を付ける」
『え、サイズは分かるんですか?!』
伊黒「何を言っている、俺があなたの指のサイズを把握してないとでも?多少のズレも計算済みだ」
左手の薬指に指輪をはめると、驚く程ピッタリだった。
『え、ピッタリ…!!ちょっと怖い!!』
伊黒「そこは褒めてくれないと困るな。俺が3日かかって計算したんだ」
『あれ、小芭内さん生物担当でしたよね?』
伊黒「そうだ。俺を誰だと思ってる…あなたの事ならどんな事でもおちゃのこさいさいだ」
『ふふっ!本当に私の事大好きですね…』
伊黒「当たり前だ!前世から想いは変わっていないからな」
『私だって変わってませんよ!!…小芭内さん、大好きです』
伊黒「俺もだ…」
『…ふふ!じゃあ決まったことだし、お酒飲みませんか!?』
伊黒「…あなたがそう言うなら…」
『じゃあ日本酒ですね!!』
伊黒「ワインも開けよう」
伊黒「『え』」
『絶対日本酒だと思った』
伊黒「ワインも飲んでみろ…美味しいぞ」
伊黒「『…』」
『バーに行こう』
伊黒「賛成だ」
そうして私たちは小芭内さんオススメのバーに行ったのであった。
籍は、今週末に入れることになったよ。
伊黒あなたです、よろしくね…なんちゃって。


久々の再会は、愛する人からのプロポーズで幕を閉じた。







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なんか…おかしくなったな…??
まあ、いいか…(良くない)
先に謝るね、ごめんなさいッッ!!!!
余談。
この日の夕飯はとろろ昆布でした。
伊黒さん、めちゃくちゃ幸せそうに食べてたらしいですね。(あなた談)
伊黒さんの口調迷子です…
くそっ…掴めないですね…
…まあハッピーエンドッッッ!!!!

次回 炭治郎達との感動の再会!?
お楽しみに!!!(^^)


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