『えび天の蕎麦と天ぷらセット、そしてうどん2つで!』
女将「かしこまりました」
女将さんに夜ご飯を注文して、まったりくつろぐ
『は~~~~今が至福の時間かな』
伊「つやつやのドングリいるか?お前!」
そう言って伊之助は巾着からつやつやのドングリを差し出した
『え?大事なものじゃないのこれ?』
伊「おれがあげるって言ったらあげるんだよっ!もらえ!!」
手を出すとコロッと転がるつやつやのドングリ
『これめっちゃ磨けばもっとつやつやになるんじゃない?』
善「あ、俺ドングリ磨いたやつあるよ」
伊「見せろ紋逸!!」(キラキラ
善「ほら」(コロッ
善逸の手のひらを覗き込むとこれでもかってくらいにつやっつやのドングリがあった
伊「うわ~~~~!!すげえ!!すげえ!!こんなつやつやのドングリ見たことないぜ!!おい善逸、これくれるか?!」
炭、善「『(名前、、、!)』」
善「あげるよ」
すると伊之助はめちゃめちゃ大事そうにちり紙に包んで巾着にそっとしまった
『(可愛いか)』
炭「あ、そろそろくるんじゃないか?」
匂いを嗅いでみると確かに食事の匂いがした
カラカラカラ
女将「お食事をお持ち致しました」
『ありがとうございます』
女将さんは、それぞれの料理を前に置くと「失礼します」と一声残して部屋を出ていった
『わあああ~~!美味しそ!!』
伊「(ホワホワ)」
炭「うどんも美味しそうだな!!」
善「なんかつけてもらえば良かったかな、」
『、、、えび天、4つあるから1つあげようか?』
善「いいの?」
『うん、炭治郎にもあげるよ』
炭「俺もいいのか?」
そう言って炭治郎と善逸はうどんの皿を私の前に持ってきた
その皿にえび天を盛り付ける
炭「一気に美味しそうになったな、、、!ありがとうあなた!」
善「やっぱあなたちゃんは優しいなぁ~~~」
伊「、、、、、、」(ジーーー
伊之助がめっちゃ見てくる
『、、、伊之助も欲しい?』
伊「!いや、俺が食べるとお前の分無くなる、、、だろ」(プイッ
『!いいの?私1つえび天あれば大丈夫だけど』
伊「(ピクッ)そんなに言うんなら貰ってやるよ!!」
『じゃあなんか空いてるお皿とかある?
蕎麦ツユ垂れちゃうから』
伊「、、、無えな!!」(口を開ける)
『、、、口?!了解!ちょっと近くによって』
伊之助は私の隣にいるから、すぐに近くによってきた
がぱ、と開いた口にえび天をそっと置く
『どうぞ~~~』
伊「(パクン)」(モグモグモグ
『美味しい??』
伊「!!ツユ?の味がする!!うめぇ!!子分にお礼してやらなきゃな!!ほら、口開けろ!!」
善「(ウラヤマシィィィィ!!)」( `ω´*)
伊之助は皿からちくわ天を鷲掴みして持ってくる
『お、ワグッ!』(モグモグモグ
伊「美味いか?美味いか?美味いだろ!!」
『んッ、おひひい!!(美味しい!!)』
炭「、、、俺らだけ貰ってるのもなんかあれだし、うどん1口あげるぞ!!」
『ふぇっ、いいの?』
善「同じだけど、気持ち的なあれだから俺のも食べて!」
『え~~!!いいの?!ありがとう!』
私は手招きしている炭治郎の方に座る
『あっ、はし、はし、、、』
炭「俺の使っていいぞ!」
『えっいいの?ありがとう~』
箸をもらってうどんをすする
『んまい~~!!』(モグモグモグ
炭「良かった!!」
善逸の方を見ると今か今かと待ちわびていた
うどんを飲み込む
『じゃあ、善逸のもいただきま~す』
善「箸使っていいよ」
『ありがと、』(チュルルッ
炭、善、伊「、、、」(ジーーー
『?ん、美味しいねうどんも!』
席を立ち上がって自席に戻る
伊「、、、お前らがその棒切れ使えるなら俺も使える!!」
伊之助は置いてあったわり箸を持った
伊「、、、??」
『ふふ、それは、真ん中からわるの』
伊「真ん中?!これか!!」(バキッ
盛大に真ん中の意図を間違えた伊之助は縦では無く横に真っ二つにした
『ブック、ブフッ、アハハハハ!!』
善「ブフォッww」
炭「っふ、ダメだぞ、笑ったら!!笑」
『炭治郎も笑ってるけど!!www』
伊「?なんだお前ら!!気持ちわりぃ!!」
『違くて、それ縦にわるの!』
自分の箸をくっつけて開いて見せる
伊「そんなのわかってたぜ!!」
『、、、箸もうひとつ無いかな、』
カラカラ
女将「こちらでございます」
カラカラ
善「んっ??」
女将はそっと襖を開けて割り箸をお盆に乗せて置いてそっと襖を閉めて帰っていった
炭「あれ、、、誰か呼んだか?」
『いや呼んでない』
善「女将さんってナニモノ?!」
伊「女将だろ」
善「知ってるわ!」
伊之助が立ち上がって置かれた割り箸をこっちに持ってくる
そして、ストンと私の横に座った
伊「これどうやんだよ」
『!、、、えっとね、ここに縦の線があるのわかる?』
善「(伊之助、、、楽しそう)」
炭「(2人から楽しそうな匂いがするな)」
『ここの下ら辺の両端をもって、、、』
善「フンッ!!て割ればいいんだよ」
炭「そうだぞ!!伊之助ならできる!!」
伊「馬鹿にすんじゃねぇ!!できるわ!!フンッ!!」(バキッ
割り箸は綺麗に、、、とは言えないがちゃんと割れていた
『おお、、、!!笑まあ、慣れだよ慣れ!!』
善「ププー綺麗にわれてないやんの!」
伊「、、、」(ビキビキ
伊「ウォラァッ!!」(頭突き)
善「ヒィィイ!!」
伊之助が善逸を追いかけ回す
炭「仲良しだなあ」
『ほんとね~~~!さっ、食べちゃお食べちゃお!』
そばをチュルルッとすする
『(また、ご飯一緒に食べたいなぁ)』
なんて甘い事を考える
うん、そのためにはもっと頑張らなきゃ
楽しい声が別館に響き渡る中、3人が頼んだ麺はもう既に伸びきっていた______
終
\チャンチャン/
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。