第35話

鴉 【かまぼこ隊】
9,062
2020/01/11 13:59
『トキ!』
トキは、私の鎹鴉の名前だ


どこからか飛んでやってくると地面におりた
トキ「カァ!休息であるのニ、なぜ呼んだ!」
『お風呂に入ろう、トキ!』
ニパッと笑って見せるとトキは肩に乗ってきた
トキ「ソレはいいな!デモ、急にどうした!」
『え~なんていうか、いつもありがとうって思って』
トキ「、、、ドウイタシマシテ」
そう言って頭をすり寄せてくるのできっと照れてるんだろう
ススっと撫でて蝶屋敷へ向かった


庭でバシャバシャと水の音がする
しのぶさんに頼んでみたところ、快く庭と水、桶を貸してくれた
『どうですかい、トキさんや、』
声をかけると羽をバッと広げた
トキ「気持ちいいゾ!!あなたはよくオレをお風呂に入れてくれル!おかげでオレは鴉の中で毛艶が良いんだ!」
『ワッ水飛んだ!そっか~~、それは良かった!』
トキを水の張った桶に入れてかける
すこし手で擦るように洗ってあげる
トキ「ア、そこの下ダ!」
言われたように擦る
トキは気持ちが良さそうに手にすり寄る
『今日はいつになく甘えただね!』
伊「ア"ァ??お前何してんだ」
善「あ、あなたちゃああん!」
炭「おはよう、あなた!、、、鴉??」
そこの角から炭治郎と善逸と伊之助が出てきた
『おはよう!トキをお風呂に入れてる!』
善「おふ、、、??湯浴み?」
『そうそう、3人も入れてあげれば?私が入れよっか?』
炭「そうなのか、、、?」
トキ「あなた、そろそろ仕上げにしてくレ!!」
トキが翼を広げるので水が飛ぶ
いつの間にか近くに来ていた伊之助にもかかった
伊「ウワッ!!コンノヤロォォォォォ!!」
『おいおいおいやめて!!』
飛びかかってくる伊之助を制止してトキを水からあげる
トキは身体についた水滴を飛ばして私の前に来る
私は地面にお尻を着いてトキを膝にのせた
善「あなたちゃんとその鴉はさ、仲良いよね」
善逸が不思議そうに私たちを見る
炭「確かに、俺の鴉とは違う」
炭治郎が鴉を呼ぶと空からやって来て私の前にとまる
天「オレもイレロ!!」
炭「こっ、こら!!図々しいな!!」
『いいよいいよ、いれてあげる!!でも先にトキの仕上げかな!』
懐に入れていた櫛を取り出す
『肩に乗っててもいいよ』
そう言うと炭治郎の鴉は私の肩にのった
炭「懐いた、、、」
『あは、可愛いね~!!名前なんて言うの??』
炭「天王寺 松衛門(てんのうじ まつえもん)」
伊「オイ!出てこい!!俺の獲物ーー!!」
善「えっええええ?!ちょちょ伊之助の鴉ボロッボロなんだけど?!何したの?!怖い!!ちゅんたろーーー!!」
善逸が騒ぐ
トキの毛並みを整えながら苦笑する
炭「落ち着け善逸、伊之助!」
『まさに、烏合の衆ってやつだね、トキ、まつざえもんくん』
トキ「元気しかねぇナ!!」
天「名前チガウ!!ホントにうるせえヤツらだ!!」
あは、と笑ってトキの最終仕上げをする
トキ「カァ、ありがとうなあなた!ちょっと行く所あるからオレ行く!!」
『バイバイ~』
天「イツモお前が入れてるのカ?」
『うん』
天「アイツいつもお前の事話す」
『!そうなのかぁ、、、へへ、案外嬉しいもんだね』
松衛門くんはカァと一声鳴いて、桶に入る
こちらを見て早く、と言っているみたいだ
『わかったわかった』
松衛門くんに水を浴びせていると桶に雀とボロッボロに鴉が入ってきた
『お』
善「あなたちゃんと共同作業、、、!ウィッヒヒヒ」
伊「あなたができるなら俺もできる!!」
炭「俺もやる!!」
わらわらと一つの桶に集まる鬼殺隊士4人
『炭治郎、ほら松衛門くん』
炭治郎に松衛門くんを渡すとトコトコと私の方へ戻ってきた
炭「完全にあなたに懐いたな」
『それはごめんね』
善「ちゅんたろ~どう?」
ち「チュンチュンチュン!!チュン!!(いい感じだよ!でもあなたちゃんがいい!!)」
善「え~?」
炭「、、、善逸、チュン太郎あなたが良いって言ってるぞ」
すると善逸の顔が般若みたいになった
善「はァァあん??ダメに決まってるだろ?!むしろ俺があなたちゃんに洗われたいね!!」
ち「チュン、、、(なにそれ、、、)」
『ちょっと善逸それは気持ち悪い』
善「エッ?!ごめんね!!」
なんか伊之助静かだなと思って横を見ると追いかけっこが始まっていた
『うわ伊之助?!』
炭「こら伊之助!!その鴉は獲物じゃない!!」
伊之助を炭治郎に任せ善逸と二人になってしまった
『チュン太郎っていうの?』
善「うん、なんでか俺だけ雀なんだよ、、、なんで??」
松衛門くんを撫でながら笑う
『ふふ、善逸、雀っぽいかも』
善「エッ?!可愛いってこと?!やだあなたちゃんの方が可愛いよ結婚して!!」
天「ウルサイ!!」
善「喋ったァァァァ」
あははこっちもうるさかった
『よし、仕上げだよ、松衛門くん!!』
先程トキがしてたように松衛門くんも羽を震わせた
チョン、と私の膝に座る
その瞬間善逸の悲鳴が聞こえた気がするけどとりあえず気にしないでおこう
毛並みを整える
『お風呂入るとみんなつやつやになるね』
天「気持ちがいいゾ!!カァーー!!これからも入れてくれ!!」
頭を撫でると嬉しそうに羽をバタバタさせた
『炭治郎にも入れてもらおうね!』
天「まア、いいだろう!!」
『よし、出来た!これでキミもつやつや鴉だ』
炭治郎に見せるとおお、と感嘆の声を漏らした
炭「今度俺にもやらせてくれ!!」
天「けけけ」
炭「けけけって、、、」
『照れてるね~~~』
と言ったらつつかれた
後ろから肩をむんずと掴まれた
『おわ』
グラッと身体がよろめいたが踏みとどまる
右手に乗っていた松衛門くんはどこかへ行ってしまった
伊「俺も入れる!!」
鴉を鷲掴みにしてドヤ顔をされた
『持ち方変えようか』
炭治郎はしのぶさんに用が出来たみたいで中へと入って行ってしまった
、、、この二人を私に任せていいのか?
『伊之助、鴉ちょっと見せて』
スッと指を出すと弱々しく指にのった
『伊之助、虐めたらダメだよ?死んじゃうから』
伊「、、、んぬん、わかったよ」(ホワホワ
伊之助の頭を撫でる
ぶっきらぼうに返事をして、被り物を取った
『優しくね、そっと洗うの』
鴉を桶に入れて優しく水を浴びせる
で、撫でる
見本を見せると伊之助はぎこちなく私の真似をした
善「わ、見てあなたちゃん!チュン太郎綺麗になった!」
手に乗せて見せてくる
『ほんとだ、仕上げはした?』
善「仕上げ?」
『毛並みを整えてあげるの、手で撫でるように』
チュン太郎の毛並みにそって指で撫でる
チュン太郎は私の指に擦り寄ってきた
『可愛いなぁ』
善「なるほどね!(あなたちゃんと雀の組み合わせ可愛いッ)」
伊「うぉい、あなた!!出来た!!」(ドヤサ
腕に乗せられた鴉は先程ボロボロだったとは思えないほど綺麗になっていた
善「おっすご」
『凄いよ伊之助!!凄い綺麗になってる!!』
思わず善逸と私が褒める
伊「だろ!!山の王は他の動物に優しくするんだぜ!」
私は善逸と目を合わせて二人で伊之助の頭を撫でた
伊「おっおいなんだお前ら!!ホワホワさせんな!!」
善「照れんなって」
『良かったね伊之助』


思わずこっちまでほっこりしてしまう今日この頃
炭「、、、仲良いじゃないか」
騒いでいる三人を見て少し安心した炭治郎だった__
🐔
🐔
う~~~~ん、よく分からない話ができてしまったぞ!













煉「よもや、君は、、、!
また来てくれたのだな、心から感謝するぞ!
、、、お礼と言ってはなんだが、
_____今から俺に愛されてはくれぬか?」(ニンマリ






(これからこういうの始めてみよっかな)

プリ小説オーディオドラマ