第4話

ご都合血鬼術②
18,804
2019/12/16 08:04
頭には結局何も被れなかった
『(どうしよう、こういう飾りってことにしておこう)』
煉「ムッ!あなた少女、そのお尻の付け根にある尻尾はなんだ??」
『えっ??』
嘘だろ、と思いながら後ろを確認する
尻尾が羽織をまくり上げて背中にビタンとくっついていた
『ッあああああ、ナンデモナイデスッ!!』(ダッ
逃げろ逃げろ逃げろ
煉獄さんには悪いけどそれどころじゃないんだ!!
煉「ムッ!!なぜ逃げる!!待つんだあなた少女!!」
後ろを振り返るとすぐそこに煉獄さんの顔が。
『(えッ速くない??)』
ガシッ
『わっ』
煉「なぜ逃げるのだ!!」
『ちょっとこれには色んな事情がありましてですね、あまり私に近づかない方が良いですよ、、、』
そう告げた途端ニュッと近づいてくる煉獄さんの顔
『(話の流れぇぇ!!)』
煉「どうして耳と尻尾が生えているのだ?血鬼術か?」
『そそ、そうです、血鬼術にかかってしまって、、、あと、それと、あんまり近いと、、、』
そう言って煉獄さんの顔を見ると少しばかりか赤く染ってるきがした
匂いを嗅いでみる
『(、、、!!まずい、ひっじょーにまずいぞこれは!煉獄さんからふんわり発情したような匂いがする!!)』
『(あと、我慢してる匂いも!有難い、ありがとうございます煉獄さん!)』
煉「、、、そうだな!あまり近づかない方が良いかもしれん!!よもやよもや!」
『分かってくれましたか?!みんなに伝えるために鴉飛ばしますから!』
『鴉~~~!!』
呼ぶと鴉が飛んできた
鴉「カァー!」
『あのね、男性の人に私に近づかないでって伝えて!血鬼術にかかったって!』
鴉「時御神あなたに近づくなァ~~!!近付くなァ~~!!」(バッサバッサ
『(ふぅ、、、これで私は家に、、、あ")』
帰れない!!
弟がいるし、何より兄もいる!!
まずいぞ、まずい。
蝶屋敷には男性患者もいるわけで、、、
煉「あなた。すまなかったな、」
『!!いえいえ、全然!私の方こそ言葉不足でした、、、
煉獄さんに我慢させてしまってすいません!
私がいなくなれば治ると思いますので!では!!』
煉「待て」
『えッ?』
ちう
首筋に触れた柔らかい感触____煉獄さんの唇だった
『(ボッ)ええ、あの、煉獄さん、、、?』(顔真っ赤)
煉「すまん、逃げてくれ。」
『、、、ごめんなさい!!』(ダッ
首筋を抑えて走る
首筋にキス、された、?
『(ボンッ)』
顔に熱が集まって爆発しそう
『(誰か、、、蜜璃ちゃんのとこに行けるかな、、、?!一か八か!)』
曖昧な記憶をもとに蜜璃ちゃんを探す
実「オォイあなたじゃねェかァ」
後ろから声をかけてきたのは不死川実弥だった
『鴉の伝言聞きましたか?』
実「聞いたよォ。なんでも、血鬼術で雌猫になったんだって?しかも発情期真っ只中の。」
『!!そうです、そうですとも。ごめんなさいね、弱っちくて』
実を言うと私はあまり不死川さんが得意ではない
なんだろう、不死川さんの言動が私を小馬鹿にしてるようだと勘違いして汲み取っていたとしても、なんか苦手だ
実「じゃあウロチョロすんのは間違ってんじゃないのかァ?」
『分かってます。甘露寺さんを探してるんですけど、見ましたか?』
実「、、、」
なぜ黙るんだ
知らないなら知らないと答えて欲しい
『知らないのですね。ありがとうございました』
そう言ってその場を立ち去ろうとした
ギュム
『~~~ッ!!////』(ゾワゾワゾワ
尻尾を急に掴まれて背中に電流が流れた
『ン、ちょっとやめて、ください、、、』
実「猫の性感帯って尻尾の付け根だとかよく聞くよなァ」(サワサワ
猫を撫でるかのように尻尾を撫でる
『や、めてください、、、ほんとに、、、』(ゾワゾワ
実「アァ??十二鬼月相手に血鬼術なんてかかってんじゃねぇよ」
『ウゥ、、、ご、ごめんなさい、、、』(ボタボタ
実「!!(泣かせたい訳じゃねェんだけどなァ)」
ふわりと不死川さんのほうから悲しい匂いがした
実「悪かったよ、からかいすぎた」(パッ
尻尾が解放され自分の脚に巻きついてくる
実「『!!』」
すぐに尻尾を脚から引き剥がす
そしてそっと隊服で見えない位置の腰あたりに尻尾を巻かせた
『(段々不死川さんの悲しい匂いが強くなってる)』
『(わたしのせいだ)』
『不死川さん、ごめんなさい、では、』
涙目になりながらその場を後にした
実「、、、ごめんなァ、あなた」(ボソッ

そして私はすぐ近くの山に身を隠すことにした
『(ここであとちょっと我慢すればしのぶちゃんが薬を作ってくれる)』
『我慢我慢、』



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