研究室の中から
物凄い痛烈な叫び声が
聞こえたので私は思わず
ドクターに声をかける。
そう、私は
吸血鬼である。
だが人間に育てられてきた。
此処に連れてこられたのも最近だ。
私は恐怖ながらにそう言う。
ガンっ
実験室の扉が開いた。
中から黒髪の
男の子が出てきた。
歳は私と同じくらいだろうか
私の心は恐怖でいっぱいだった。
だけど、そんな思いが
突然驚きに変わった。
男の子が口を開いたのだ。
そしてこう言った。
と。
私はびっくりした。
だってこの子、今やっと
実験から開放されたのに
こんなこと言うなんて...
そういった時にはもう遅かった。
彼は再び研究室へ入って
いってしまったからだ。
私はすぐ部屋に戻された。
そこはいつもと違う部屋だった。
部屋に入ると
まだ幼い男の子がいた。
私の髪を指さして
そう言うミハイル。
コツコツ カチャ
無言でその子はベッドに直行。
彼はそういいベッドに横たわる。
いきなり?と思いながらも
私は黒髪の少年の隣に
横たわった。
彼の寝顔を最後に
私は眠りについた。
.....あなた あなた
あなたっ!
今のは夢...?
よく思い出せないや…
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。