第27話

いじめとは
179
2019/09/07 13:39
トド松side


今日、クラスへ行った時、様子がおかしかった。


なんだろ?と思ってたら、原因が直ぐに分かった。


こなみちゃんの机が……落書きされていたからだ。


僕は、その場に立ちすくんできしまった。


すると……
こなみ
はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、
こなみちゃんの様子がおかしくなった。


上手く呼吸できないような状態で……。


あ!


こなみちゃんが!倒れた!


クラスにいる人が、半分がざわついた。
あつし
あつし
こなみちゃん!?
直ぐに対応したのは、あつしくんだった。


彼は、ビニール袋をこなみちゃんの口元に当てた。


すると、呼吸がだんだん落ち着いてきたんだ。
あつし
あつし
保健室に連れていく
あつしくんがこなみちゃんを抱いて、教室を出た。


呆気に取られた僕達を残して。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
昼休み……は、この事件で潰れてしまい、保健室に行けなかった。


だから、放課後、僕は保健室に向かった。
トド松
トド松
失礼しまーす……
先生
どうしたの?怪我?
トド松
トド松
こなみち……さんの様子を見に来ました
先生
このベッドで横になっているわ。それで、わたし、この後職員会議があるから、保健室を開けなくちゃ行けないんだけど、いてもらってもいいかしら?
トド松
トド松
えっ、あ、はい
早口な先生だ……。
先生
じゃ、よろしく〜
指をチャッと振って、保健室を出ていった。


うわ〜、なんかよくわかんない先生だ……。


僕はベッドのカーテンを少し開ける。
トド松
トド松
こなみちゃん、大丈夫?
こなみ
あ、うん、もう、大丈夫。だけど、念の為に……
トド松
トド松
そっか
僕は、ベッドの横に添えられたイスに座る。
トド松
トド松
僕の他に、誰か、きた?
こなみちゃんは首を横に振った。
こなみ
みんな忙しいのかな?
トド松
トド松
部活も始まったしねぇ
こなみ
部活……あ、休み届けださないと……
トド松
トド松
……別に、いんじゃない?
こなみ
そっか……トド松は部活どうしたの?
トド松
トド松
家庭科部。今日はないんだ
こなみ
そうなんだ
トド松
トド松
うん……
こなみ
……
トド松
トド松
……
会話が……続かない!


話の話題も……ない!


……静かになると、急にドキドキしてきた。


そりゃそっか。


好きな人が、隣に、しかも二人っきりなんだもん。


あああー!


そう意識すると、顔が急激に熱くなってくる!


さ、冷めろ〜!


熱くなった顔を隠すように、俯く。
こなみ
……トド松、どうかした?
トド松
トド松
あ、い、いや、な、なんでもないよ〜?
こなみ
そう?熱があるんじゃないの?顔が真っ赤っかだよ?
トド松
トド松
ふえ!?
こなみ
隣のベッド使って休む?あ、でも今先生いないから……
トド松
トド松
あ、だ、大丈夫だから!ほんとになんもないから!
こなみ
そう?ならいいけど……
また静かになる〜!


会話会話〜!


えーと……
こなみ
トド松はさ、どうして来たの?
トド松
トド松
え?
こなみ
どうして来たのかなって。今まで、トド松しか来てないから
トド松
トド松
様子を見に来たんだ
こなみ
……だったらさ、もう、用は済んだんじゃない?
トド松
トド松
え?
その声は、とても冷たかった。
こなみ
わたし……無理だぁ
こなみちゃんは膝を曲げ、そこに顔を疼くめた。
こなみ
怖い……みんなが……自分が……怖いよぉ
蚊の鳴くような声で言った。

プリ小説オーディオドラマ