トド松side
今日、クラスへ行った時、様子がおかしかった。
なんだろ?と思ってたら、原因が直ぐに分かった。
こなみちゃんの机が……落書きされていたからだ。
僕は、その場に立ちすくんできしまった。
すると……
こなみちゃんの様子がおかしくなった。
上手く呼吸できないような状態で……。
あ!
こなみちゃんが!倒れた!
クラスにいる人が、半分がざわついた。
直ぐに対応したのは、あつしくんだった。
彼は、ビニール袋をこなみちゃんの口元に当てた。
すると、呼吸がだんだん落ち着いてきたんだ。
あつしくんがこなみちゃんを抱いて、教室を出た。
呆気に取られた僕達を残して。
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昼休み……は、この事件で潰れてしまい、保健室に行けなかった。
だから、放課後、僕は保健室に向かった。
早口な先生だ……。
指をチャッと振って、保健室を出ていった。
うわ〜、なんかよくわかんない先生だ……。
僕はベッドのカーテンを少し開ける。
僕は、ベッドの横に添えられたイスに座る。
こなみちゃんは首を横に振った。
会話が……続かない!
話の話題も……ない!
……静かになると、急にドキドキしてきた。
そりゃそっか。
好きな人が、隣に、しかも二人っきりなんだもん。
あああー!
そう意識すると、顔が急激に熱くなってくる!
さ、冷めろ〜!
熱くなった顔を隠すように、俯く。
また静かになる〜!
会話会話〜!
えーと……
その声は、とても冷たかった。
こなみちゃんは膝を曲げ、そこに顔を疼くめた。
蚊の鳴くような声で言った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。