会最:う”っ
会最のかすかな濁音が響いた。
八百万:ルナリアさん、、?どうかされました?
耳郎:大丈夫?なんか詰まった?
麗日:な、、なんか、顔、青白くなっとるよ?!本当に大丈夫?!
少しずつ周りの男子もざわめきを止め、会最を見ていた。
会最の顔は蒼白。
フランスの血が入ってただでさえ白い肌なのに、血の気がなくなったように青白い会最は、生きているのか不安になるほどの白さだった。
会最:へぇ、、、猛毒ってのは、こんななんだ、、、
宮床:ルナリアちゃん、、、?大丈夫、、?
緑谷:猛毒?!どういうこと?!
切島:今毒って聞こえたけど、、会最、先生呼んでくる!!
飯田:俺が行こう!!八百万くん!!君は会最くんの応急処置を、
会最:そんなの、意味ない。
飯田:なん、、だと?
会最:この、、、ケホッ、毒、、、う”、、、あ”
耳郎:ルナリアちゃん?!
会最:興味、、、あった、、う”、、、か、ら、、飲ん、で、、みた、けど、、、そうぞ、、いじょ、、
障子:、、、興味があったから、、飲んでみた?!自分で飲んだのか?!
会最:み、、やと、、
宮床:飯田くんっ!!早く相澤先生呼んでっ!!!
飯田:あっ、、あぁ!!、、、なぜだ、個性が、、使えない!!
会最:今日で、、最後。
会最がそう言った瞬間、共有スペースの中心に半径1mほどの円ができ、そこには、、一人の男が立っていた。
宮床:おっ、、お父さん?!どうして、
東:、、、まさか、、、、や、やめてくれ!!違うんだ、私はオールフォーワンに指示されただけで、私が望んでやったことでは、
緑谷:オールフォーワン、、、?!?!
東:頼む、許してくれ!!この通りだ!!あぁ、もう君を狙ったりしない。だから、命だけは、、、!
宮床:お父さん?!何を言っているの?!
会最:ハッ、、私のお父さんとお母さんを容赦なく殺したのはあんたでしょう?
いつの間にか、先ほどまで苦しんでいた会最は消えていた。
宮床:嘘、、どうして、
会最:『どうして猛毒が効いてないの、、、?』って?
芦戸:え、、?
葉隠:どういうこと、朱鳥ちゃん?!
宮床:え、ち、ちが、私じゃな、
耳郎:っていうか、飛鳥のお父さんがルナリアちゃんの両親殺したって、、ほんと?!
宮床:そんなの、絶対、違う!!お父さんがそんなことするわけ、
会最:可哀想〜、あんた、後少しで人殺しになってたよ、「お父さん」のせいで。
宮床:ぇ、、
会最:利用されてたの、気づいてなかった?この際だから教えてあげる。私の両親をお前の父親が殺した理由はねぇ、お前が無個性だからだよ。私の個性を譲渡させたかったみたいだけど、、叶わなければ、次は私を殺そうと?そうだよねぇ、私がいたら、ヴィラン一瞬で滅んじゃうもん。
宮床:ぁ、、嘘、そんなの、
飯田:っ、、皆!宮床くんのお父上を拘束するんだ!!
瀬呂:任せろ!!
会最:、、、轟が悲しむからさ、あんたは殺さない。でも、、、、、警察に突き出すだけじゃ、私の復讐が満たされるわけないよねぇ?
焦凍:っ、、
宮床:ぁ、、、、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!