宮床side
『会最月の個性、欲しいと思わないかい?』
『、、、え?どういう、こと?ルナリアちゃんの個性が欲しいって、え、、?まず、個性ってもらえるの?」
『そういうことをできる個性もあるんだ。』
『、、、お父さんができるってこと、、?』
『あぁ。まぁ、それは双方の同意があるか、相手が瀕死になっていないとできないんだけどね。』
『で、、でも、きっとルナリアちゃんは同意してくれないと思うし、、だってルナリアちゃん、個性が命みたいな人だし。』
『まぁ、、”今は”そうだね。だから、手段は一つ。会最月を瀕死の状態にするんだ。』
『えっ?!で、でも、そんなこと、』
『朱鳥。会最月の個性が欲しいんだろう?何度も何度も馬鹿にされ、想い人との関係も邪魔される。雄英高校ヒーロー科は未来のヒーローを育成する場。個性がなくなった人物をそのままヒーロー科においておくかは考えにくい。』
『で、、でも、私、ヒーロー志望だし、そんなことしたら轟くんに嫌われちゃうかも、、』
『私はどちらでも良いんだ。朱鳥がしたいようにしなさい。私はいつでも朱鳥の味方だからね。』
『お父さん、、、少しだけ、私に時間ちょうだい。』
、、、あぁ、、また、轟くんとルナリアちゃん、一緒にいる。
なんで?私の方が轟くんと長くいたし、信頼されてるはずなのに。
ルナリアちゃんが変だから?轟くん、優しいもんね、そういう子、放っておけないんでしょ?
どうしたら私のこと、見てくれるの?
二人の背中をただじっと見ることしかできないなんて。
ひどい、私をこんなにしたルナリアちゃんが、憎い。
ぇ
なんで、え、、、ぇ?
轟くんの目が、今までと違う。
何か、大切なものを見る目。
愛しいものを見る目。
私にあんな優しい目を向けてくれたことなんてない。
なんで、どうして、私の方が、私の方が、私の方が、、、、、、
『お父さん。私、やりたい。』
『翌日』
宮床:、、、ルナリアちゃん。
会最:何?
宮床:その、、私、前、言い過ぎちゃったなって思って。二人きりで話したいんだけど、、良いかな?
会最:、、、、
宮床:?
会最:ふぅん、決めたんだ。ボソッ
宮床:え?
会最:なんでもない。良いよ、行く。
八百万:(大丈夫でしょうか、、)
麗日:(で、でも、いつまでもこのままじゃ、仲直りできんし、、良いんとちゃう?)
芦戸:(私ら朱鳥ちゃんからなんも聞いてないけど、、なんかあったのかな?)
葉隠:(お父さんと話したとか?)
耳郎:(二人きり、、)
蛙吹:(何もないと良いけれど、、ケロ)
女子:(不安しかない、、)
焦凍:、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。