第44話
📱翔平×海青
翔平side
今、心の中のもう1人の自分と格闘中。
目の前には海青のスマホ。
そして、その本人はいない。
翔『どうしよ…』
見たい。
ものすごく、
見たい。
翔『…ちょっとだけ、』
スマホを手に取ってしまった。
翔『暗証番号…、
俺の誕生日だったらウケる…って、うそ、』
すぐにホーム画面が表示された。
その時、
海「なにしてるん?」
翔『え、』
海「返せよ」
手を掴まれて、スマホを奪われる。
翔『…ごめん』
海「俺が浮気してるとでも思ってるん?」
翔『思ってない』
海「じゃあ、なに?」
翔『ていうか、なんでそんなに怒ってるの?
海青こそ、なにか隠してんの?』
海「い、いや…」
翔『…ふーん、…』
海青が気を抜いた一瞬の隙に、
スマホに手を伸ばす。
海「やめろって、翔平、!」
なんの騒ぎ?とメンバーの声が聞こえる。
翔『おまえ、背たけえんだよ、!』
どれだけ手を伸ばしたり飛んだりしても
全然届かない。
力を振り絞って、
思いっきりジャンプしてみる。
海「あぶな、っ、落ちるって、ぅわ!」
ドンッ!
大きな音と共に、2人で崩れ落ちた。
そして、自然と押し倒す体勢に。
翔『…教えてよ。なんか隠してんの?』
海「…画像、見た?」
画像?
翔『え…、見てないけど…?』
海「はぁー、…ならよかったわ。」
翔『なにがあんの?』
海「…の、…しゃ…ん」
翔『聞こえない、』
海「やから、翔平の写真やって、」
真っ赤にした顔を手で覆っている。
海「怒ってごめんな、」
翔『俺もごめん』
海「そろそろ退けてくれへん?」
翔『やだね。見せてくれるまで退けない。』
海「…はい、これ」
画面を覗くと、
たくさんの俺の画像で溢れている。
寝ている顔、食べている時の隠し撮り、
知らない画像ばかり。
翔『なにこれ、そんなに俺のこと好きなの?』
冗談で言ったつもりなのに
海「好きやけど、文句ある?」
翔『そんなわけなか。』
このままムードに任せて…
彰[なにしょーるの?
誰もおらんところでしてよ]
やましょーさんに怒られてしまったので、
仕方なく、
翔『また夜ね』
海「いや、せえへんしっ、」
翔『撮らしぇてあげたっちゃよかよ?』
海「ほな覚悟しといてや」
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